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自身を責める中京大中京10番・本山、最注目FW安藤と「ボクのところでやっぱり差が出たかなと思います」

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中京大中京高のエースFW本山遊大(3年)は背中でチームを牽引。チャンスも作ったが……(写真協力=高校サッカー年鑑)

[12.31 全国高校選手権1回戦 中京大中京高 0-3 長崎総合科学大附高 フクアリ]

 中京大中京高は1点ビハインドの前半半ばから徐々に敵陣での時間を増やすと、アディショナルタイムにMF藤原遼(2年)が決定的な左足シュート。後半立ち上がりにはサイドからの崩しでMF田邉隆平(3年)とFW鎌田蓮(3年)が立て続けに決定機を迎える。

 だが、ここで追いつくことのできなかった中京大中京は23分に痛恨の失点。26分に投入されたFW北野祐己(1年)がダイナミックなシュートを打ち込むなど反撃したものの、運動量の落ちない長崎総合科学大附高から最後まで1点を奪うことが出来ず。0-3で敗れた。

 対戦した長崎総科大附の小嶺忠敏監督も中京大中京にボールを支配されたという印象を語っていたように、内容では決して劣っていた訳ではない。それだけに悔まれる敗戦。エースFW本山遊大主将(3年)は無得点に終わり、チャンスメークの数を伸ばせなかったという理由で自身を責めた。

 本山は背中でチームを引っ張る主将であり、中京大中京の絶対的なエース。この日はサイドからの鋭い突破で決定機を演出するなど攻撃陣を引っ張った。相手から最も警戒される存在になっていた。だが、長崎総科大附の厳しいマークの中で結果を残すことができなかった。

 試合後、本山は自身と相手エースFW安藤瑞季(3年、C大阪内定)との差を敗因に挙げた。「(安藤は)プロに内定していて、代表で、本当に高校でトップレベルくらいの選手なので負けたくないという気持ちもありました。それでも、ボクのところでやっぱり差が出たかなと思います。相手の方が上だったと思います。荒木(駿太)にドリブルで突破されていたし、安藤瑞季にも結構やられていたし、もっとボクにチャンスを作る力があればというところで相手の方がチャンスも多かった。(その)技量がボクにあれば、もっと上まで行けていた。その部分は悔いが残ります。チームに申し訳ない」と唇を噛んだ。

 本山の将来の目標はプロ入り。選手権で経験した差を埋めて、いつかひっくり返すための努力を続ける。「頑張る選手なので、運動量、泥臭さとか出しつつチャンスで決めきる力とかチャンスを作る力をつけていきたい」。怪我を乗り越え、中京大中京で2度の選手権を経験。「この3年間は幸せでした」という日々からさらに積み重ねていく。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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