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初出場・日本文理旋風!新潟県勢記録にあと1勝、旭川実に走り勝つ

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日本文理が2戦連続2-0勝利で3回戦へ

[1.2 全国高校選手権2回戦 日本文理2-0旭川実 NACK]

 第96回全国高校サッカー選手権の2回戦が2日に行われた。NACK5スタジアムの第2試合では日本文理高(新潟)が旭川実高(北海道)を2-0で下した。明日3日に行う3回戦では作陽高(岡山)と対戦する。

 スタミナには自信がある。日本文理は初出場とは落ち着いた思えない戦いぶりで、3回戦へと勝ち上がった。

 最初にチャンスを迎えたのは旭川実だった。前半10分、U-18日本代表候補のFW圓道将良(3年)が左サイドをドリブルで持ち込み左足でゴールを狙うが、惜しくも右ポストを直撃。ボールは内側に戻ってきたが、ラインを割ることはなく、GK相澤ピーター・コアミ(2年)に防がれた。

 するとその4分後に今度は日本文理が会場を沸かせる。前半14分、右サイドからMF古木雄大(3年)がクロスを上げると、ファーサイドで待っていたFW久住玲以(3年)が右足ボレーで合わせた。

 さらに追加点が前半のうちに生まれる。前半28分、GK相澤からのロングボールが最前線まで届くと、FW亀山来駆(3年)が“背中”に当てて受ける。「どこでも当たれば」と思っていたトラップが上手く前にこぼれると、切り返しでDFを外して、左足でゴールに蹴り込んだ。

 後半は突き放すことが出来なかった日本文理だが、献身的な前線からのプレッシャーで相手にリズムを作らせない。後半32分に亀山がドリブルで持ち込んだシュートを左に外してしまうなど、「決めていれば休ませることが出来た」と駒沢隆一監督が苦言を呈す場面はあったが、それでも、2試合連続の完封、2-0で勝ちで新潟県勢の初出場校としては初の2勝目を挙げた。

 日本文理の選手たちはスタミナは誰にも負けないと自負している。先制点を決めた久住は1km走を年間80本を行い、さらに100m走などバリエーション豊富な「日本一」の練習量をこなしてきたという自信が源になっていると説明。自身も2戦3得点とあって「このまま得点王を目指していきたい」と口調も軽やかだ。

 駒沢監督も「耐えうる心と体をコーチたちが仕上げてきている。休めば体は回復するはず」と体力面には自信を見せる。次戦、明日3日の3回戦の作陽高戦に勝てば、新潟県勢の記録であるベスト8に並ぶことになる。ただこれについては「いろんなところで新潟県勢が弱いとか叩かれているが、あまり意識していない」と一蹴。「別にその記録を超えようということではなくて、勝って、記録を更新したんだなということにしたい」と自チームの戦いだけに集中した。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)

●【特設】高校選手権2017

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