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2年連続インハイ優秀選手・流経大柏MF宮本優太主将は“守備だけじゃ、ない”ところ示す

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流通経済大柏高MF宮本優太主将(右)

[1.2 全国高校選手権2回戦 流通経済大柏高 3-0大分西高 フクアリ]

 選手権では攻撃も魅せる。流通経済大柏高のMF宮本優太主将(3年)は16年のインターハイ準優勝、17年の同優勝に貢献しているボランチ。決して身体能力の優れた選手ではないものの、視野の広さと危機察知力、献身性を兼ね備えるMFは、群を抜くスピードのアプローチ、球際の強さで相手の攻撃を遅らせ、ボールを奪い取っていく。2年連続でインターハイ優秀選手に選出されるなど、その守備面を高く評価されてきた。

 今回の選手権ではもちろん、守備面で活躍を目指しているが、同時に“守備のスペシャリスト”という評価からの脱却を図る意気込みだ。「守備は全国でできると分かったので、攻撃が課題なので最後この舞台で見せつけたい。この大会で自分は点取れるボランチということを掲げています。(ポジションを)前目に取ったり、後ろに下がったりアップダウンのところでチームにかかわっていきたいと思っています」

 その意欲が表現されるような初戦。17年インターハイでもボランチコンビを組んだMF宮本泰晟(3年)のサポートを受けながら、積極的にサイドのスペースを駆け上がり、PAに飛び込んでいた。そして後半13分には中央から仕掛けたFW安城和哉(3年)をサポート。目の前のDFを怖れることなく、こぼれ球を“捨て身”で繋いだパスがMF加藤蓮(3年)のゴールに繋がった。

「味方が点入れば一番いい。自分が身体潰して(加藤)蓮がしっかり決めてくれて良かった(微笑)」。この日は1アシスト。やはり、無失点勝利に貢献した守備の方が目立っていた印象だが、大会はまだまだこれからだ。「自分の持ち味は運動量。80分間全然走れますし、(本田裕一郎)監督にも『点取れるから』と言われている。みんなもサポートしてくれるのでやりやすい」という宮本優が、選手権では攻守両面の活躍で日本一を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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