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屋久島離れ、神村学園で挑戦してきた6年間。清水内定MF高橋大悟「たくさんの大切なことを学べました」

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神村学園高の清水内定MF高橋大悟主将は3回戦で姿を消した

[1.3 全国高校選手権3回戦 神村学園高 0-1 矢板中央高 浦和駒場]

 地元・屋久島を離れ、神村学園中等部、高等部で学んだ6年間。清水エスパルス内定のU-18日本代表MF高橋大悟主将(3年)にとって矢板中央高戦が、高校ラストゲームとなった。

 主力3人がインフルエンザで離脱する中、彼らが復帰するまで勝ち続けるという思いだった。この日対戦した矢板中央はU-17日本代表MF松井蓮之(3年)とMF稲見哲行主将(3年)のダブルボランチ中心にディフェンス力が高いチーム。それでも高橋は切り替えの速さと巧みなポジション取りでボールを引き出し、シュートレンジでボールを受けると相手ゴールを脅かすようなシュートを連発した。

 後半22分には右サイドにボールが渡ると、中央の混戦を離れてファーサイドへ。そこへ正確なクロスが入り、高橋が左足ダイレクトボレーを放つ。完璧に捉えたボールがゴール方向へ向かったが、ボールは必死に足を伸ばした矢板中央DFがブロック。注目レフティーは会場を沸かせたものの、必死に守るDF陣、チームメートたちの期待に応えることができなかった。

 ここまで2戦連発も、ゴール前を固める矢板中央の前に無得点で敗退。高橋は「上回る力がなかったというだけだと思います。こういう中でも結果を出さないといけない。自分の力不足で負けたと思います。相手が素晴らしいDFだったので、上回る僕の技術がなかった」と守る相手を上回るだけの力が無かったことを認め、ともに戦えなかった仲間たちに白星を届けることができなかったことを悔しがった。

 鹿児島市の南方135kmの屋久島から、中学進学時に大志を抱いて名門・神村学園へ。高等部では進学直後からエース級の活躍を見せ、最終年にはU-18日本代表選出、清水加入も決めた。1、2年時にはライバル・鹿児島城西高CB生駒仁(横浜FM内定)に行く手を阻まれるなど、なかなか全国で戦うチャンスを得られなかったが、ラストイヤーにインターハイと選手権出場。各大会で2ゴールずつを挙げて力を証明した。

 中高での6年間を振り返り、「キツイことの方が多かったですし、でもそれ以上に今思うことは優勝目指してやってきて、勝てなかったですけれども優勝と同じくらいに大事なことを高校サッカーで学ぶことができた。大切な仲間に出会えましたし、これから一生頼っていく恩師にも会えましたし、これから同じ道に進むライバル(鹿児島城西CB生駒)とも出会い、やってきている。挨拶、上下関係……たくさんの大切なことを学べました」と感謝した。

 有村圭一郎監督は高橋について「シンドイ思いをしながら勝たせたりしてきた。この1年間でも大きく成長したと思います」。これから高橋は鹿児島を離れ、静岡で新たな挑戦をスタートする。「同級生、後輩たち、先生たちも見れるように試合に出ないといけないと思いますし、今日、こういう悔しい思いをして、またこれを糧に頑張るしかないです」。ライバルに敗れたり、悔しい経験を繰り返しながらも小柄なレフティーは成長してきた。今回の悔しい思いもまたエネルギーに、“屋久島の星”はプロの世界で飛躍する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校選手権2017

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