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米子北の快進撃止まる…主将DF三原貫汰は前橋育英との“差”を痛感

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涙をこぼす主将のDF三原貫汰(3年)

[1.5 全国高校選手権準々決勝 米子北0-3前橋育英 駒沢]

 強豪との“差”を痛感した。米子北高(鳥取)は優勝候補の前橋育英(群馬)に力負け。最終ラインを率いた主将のDF三原貫汰(3年)は「前橋育英さんは一年間ずっと優勝を意識してやってきたと思う。自分たちは優勝を意識してやれていなかったので、こういうところで大きな差として出たんだと思います」と毅然とした表情で話した。

 前半はシュート0本。攻撃の形をつくれずに終わったが、チームは後半勝負を信じていた。今季は初参戦したプレミアリーグWESTを7位で終え、残留を決めた。「プレミアでも最後20分は負けなかった」。鍛え上げてきた走力に自信を深めていたが、終盤も流れは引き寄せられず、0-3で完封負け。最後まで隙がなかった強豪に「相手の体力が全然落ちなくて、最後まで堅い守備だった。攻めるチャンスも少しはあったけど全然崩せなかった」と唸るしかなかった。

「今年は弱い」と言われた世代だった。しかし、その分我慢強く、ひたむきに努力を重ねた。例年に比べて足りなかった走力を鍛えるために、特にこの一年間は走り込みを強化し、厳しい練習に耐えてきた。それでも、「きついと思ってやってきた3年間だったけど、それ以上しんどいことを前橋さんはやっているからこそこういう舞台で結果が残せるんだと思う」と、対戦相手にリスペクトを示した。

 選手権は同校初、鳥取県勢25年ぶりの8強入りを達成。快進撃はここで止まったが、三原は「チーム一丸となって選手権を戦えたからベスト8までこれた。これからの人生にも生きてくると思う」と充実感を漂わせると、「来年のチームの方が力がある。ベスト4、優勝を目指して、一年間を通して高い意識を持ってやってほしい」と後輩たちに期待を寄せた。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 佐藤亜希子)

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