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「我を失うくらいうれしかった」前橋育英MF五十嵐、バー直撃でラストインパクト

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決定的なシュートで沸かせたMF五十嵐理人(3年)

[1.8 全国高校選手権決勝 流通経済大柏高 0-1 前橋育英高 埼玉]

 埼玉スタジアムを沸かせた。0-0で迎えた後半19分、前橋育英高(群馬)MF五十嵐理人(3年)は交代の準備を進めるFW宮崎鴻(3年)の姿を視界にとらえ、「交代するとしたら自分だと分かっていた。最後にインパクトを残して交代したかった」と見せ場をつくった。

 MF田部井涼(3年)とワンツーの形でPA内左を一気に抜け出し、左足を振り抜いた。決定的シュートは惜しくもクロスバーを直撃。「ハーフタイムにどうしたら自分の特徴を生かせるか考えた」。流通経済大柏の気迫、球際、パワーの強さはこれまでの対戦以上のものがあった。それでも、俊足を生かした動き出しでコンビネーションから一枚はがし、鉄壁の守備網を崩した。

「インパクトを残せたので、(途中交代は)ちょっと悔しかったけどあとはみんなに託しました」。埼スタを沸かせた直後にベンチに下がると、仲間を信じて試合を見守った。0-0で突入したアディショナルタイムにFW榎本樹(2年)が決勝点。祈りは届き、「我を失うくらいうれしかった。歴史をつくれて、優勝した瞬間はどう表していいか分からないくらい本当にうれしかった」と歓喜に浸った。

 前橋育英の大会最高成績は14年度、16年度の準優勝。チームは決勝、準決勝で負けた試合のハイライトを鑑賞し、モチベーションを高めて試合に入った。「決勝で悔しい思いをした経験があったからこそ、最後、怒涛の攻撃ができた」。偉大な先輩たちが届かなかった日本一の栄誉。卒業後、鹿屋体育大学でサッカーを続ける五十嵐は「一人ひとりが限界を超えられた」と、最高の景色を見た高校ラストゲームに胸を張った。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 佐藤亜希子)

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