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浦和MF山田直輝が18番を選んだ理由は…「進んだ自分を見せたかった」

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4シーズンぶりに浦和に復帰したMF山田直輝

 新たな背番号とともに、この3年間で成長した姿を見せる。浦和レッズの下部組織から育った生え抜きのMF山田直輝が期限付き移籍先の湘南から4シーズンぶりに復帰。その背番号は18番に決まった。

 期限付き移籍前の14年は6番だったが、それまで浦和では主に34番を付けていた。「戻ってくることになって、周りからも『何番にするの』とか『やっぱり34でしょ』とか言われたけど、前に戻るのではなく、進んだ自分を見せたかったので、逆に34番は絶対に嫌だと思っていた」。そう胸の内を明かすと、「34以外で8が好きなので、8がつく18番にさせてもらった」と、18番に込めた意味を語った。

 一度は浦和への復帰をあきらめかけた。浦和に戻るときは「自分のパフォーマンスがフルになったなというときじゃないとノーチャンス」と考えていたが、湘南移籍後もなかなかトップコンディションでシーズンを過ごせず、湘南での2年目の途中には「このパフォーマンスでは浦和に戻れない」と感じた時期もあったという。しかし、3年目の昨季は年間を通して安定したパフォーマンスを披露。J1昇格の原動力になり、「これなら戦えるなというところまで持っていってもらえた」と手応えをつかんだ。一方で湘南への愛着も深まり、「湘南にいたらもっと成長できるんじゃないか」という気持ちもあり、「悩んだことは事実です」と、葛藤があったことも明かした。

 勝利への貪欲さを持って帰ってきた。湘南で過ごした3年間で成長した部分を聞かれると、「チームを勝たせるために責任を持ってプレーすること」と強調。「90分通してチームのために走れるようになった。勝つためのプレーを選択できるようになった」。チョウ・キジェ監督からは「ミスじゃなくてもチームにとってマイナスになるプレーもある」と教わった。自分のプレーにとらわれず、勝利のために何が最適かを判断する。「僕が出た試合は絶対に勝ちたい。僕が出た試合で負けたら激怒すると思う。それぐらいの気持ちで出る」。その意識は大きく変わっている。

「いい選手がいて、ライバル関係があるのは百も承知で来ている」と、定位置争いにも覚悟を持っている。「だれであろうと、ポジションを奪いに行く。このチームでレギュラーになれば、日本代表にもすごい近づく。負けるつもりはないし、それだけじゃなくチームを勝たせたい気持ちが強い」。浦和ユース時代に指導を受けた堀孝史監督の下で目指すタイトル。浦和ジュニアユースでも、浦和ユースでも全国優勝を経験した山田は「トップになったら絶対にタイトルを取れるだろうと思っていたけど、ここまで取れていない。浦和レッズでタイトルを取りたい気持ちは強い」と決意を表明した。

(取材・文 佐藤亜希子)

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