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忘れてはいけない「悔しい思いの共有」…名古屋、2年前のJ2降格メンバーはたったの4人

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14日に名古屋は18シーズンの新体制を発表した

「一昨年の悔しい思いを共有して、悔しい気持ちを喜びに変えていけるようにしたい」。14日に行われた名古屋グランパスの新体制発表会で、GK楢崎正剛が強調した言葉だ。

 名古屋にとって、2016年は過去最悪のシーズンだった。夏場にクラブワーストを更新する18戦未勝利を記録。終盤にジュロブスキー氏(現京都コーチ)を監督に招へい。さらに前年限りで退団していたDF田中マルクス闘莉王(現京都)を呼び寄せるなど、てこ入れを図ったが、クラブ史上初のJ2降格という屈辱を味わった。

 翌年、主力だったMF小川佳純やDF矢野貴章(いずれも現新潟)、FW永井謙佑(現FC東京)らが退団。救世主と期待された闘莉王との契約延長も行わない大改革を行った。残ったのは15人。18人の新戦力を加えて、初のJ2を戦うシーズンを迎えた。

 また風間八宏新監督のもとでシーズン中も血の入れ替えは着々と行われた。そして昇格プレーオフを制してJ1復帰を勝ち取ったメンバーのうち、前年の屈辱を経験した選手は8人しか残っていなかった。そして迎えたJ1復帰初年。MF田口泰士(磐田)やFW杉森考起(町田)の移籍によりその人数はさらに減り、楢崎、GK武田洋平、MF青木亮太、DF和泉竜司のたったの4人しか残っていない。

 ひとつのボタンのかけ違いが、取り返しの付かないことになるということを、“降格経験メンバー”は知っている。昨季ブラジル全国選手権で個人タイトル3冠を獲得した元ブラジル代表FWジョーや、現役オーストラリア代表GKランゲラックなど派手な補強で注目を集める名古屋だが、過ちを繰り返さないためにも、楢崎が強調する「悔しい思いの共有」を絶対に忘れてはいけない。

1 GK ☆楢崎正剛(20年目)
2 DF 畑尾大翔(1年目)
3 DF 櫛引一紀(2年目)
4 MF 小林裕紀(2年目)
5 DF 新井一耀(2年目)
6 DF 宮原和也(2年目)
7 FW ジョー(1年目)
8 MF ワシントン(2年目)
9 MF 長谷川アーリアジャスール(1年目)
10 MF ガブリエル・シャビエル(2年目)
11 FW 佐藤寿人(2年目)
13 FW 大垣勇樹(1年目)
14 MF 秋山陽介(1年目)
16 GK ☆武田洋平(3年目)
18 GK 渋谷飛翔(2年目)
19 FW 押谷祐樹(2年目)
21 MF 八反田康平(2年目)
22 GK ランゲラック(1年目)
23 MF ☆青木亮太(5年目)
25 FW 杉本竜士(2年目)
28 FW 玉田圭司(※2年目)
29 DF ☆和泉竜司(3年目)
30 FW 松本孝平(2年目)
32 MF 深堀隼平(2年目)
33 MF 梶山幹太(2年目)
39 DF 内田健太(2年目)

☆が16年のJ2降格を経験したメンバー
※玉田は2006年から14年まで在籍。15年、16年をC大阪で過ごし、17年に名古屋に復帰した。

(取材・文 児玉幸洋)
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