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選手権予選決勝の敗戦、恩師の言葉が変えた意識。市船から岡山加入のFW福元は高校選抜でもがむしゃらに

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市立船橋高(千葉)からファジアーノ岡山入りしたFW福元友哉

 選手権千葉県予選決勝での敗戦を、プロの世界で生き抜くためのきっかけにしなければならない。市立船橋高(千葉)からファジアーノ岡山入りしたFW福元友哉(3年)は選手権予選敗退組の5人のうちの一人として日本高校選抜候補選出。欧州遠征メンバー入りを勝ち取り、その経験を今後に繋げる意気込みだ。

 すでに始動している岡山でのトレーニングによって、福元はすでにプロのスピード感を体感している。プレースピード、止める・蹴る・判断の部分で高校生との違いを体感してきたFWは日本高校選抜選考合宿初日となった19日、他の選手よりもスピード感のある動きで存在感。それでも、「自分自身もまだまだと今日も痛感しました。ファジアーノで試合に出るためにも、どんな相手でもゴールをこじ開ける力が必要だと思う」とより高いレベルのプレーを貪欲に目指していく考えを口にしていた。

 選手権は千葉県予選決勝戦でライバルの流通経済大柏高に1-2で惜敗。注目されたエース福元は無得点に終わり、ストライカーとしての役割を果たすことができなかった。試合後、恩師の朝岡隆蔵監督から掛けられた言葉がプロの世界で生きて行くための格言となっている。

「決勝では何も出来ない時に自分のテンションが下がってしまったのもありました。朝岡監督から、『そういう時に何ができるかが問われている。そういう時にがむしゃらさ、観客を技術で魅了させるよりも姿勢で魅了させることが大事』と言われて、それはこれから常に意識していきたいです」。選手権の悔しすぎる敗戦で学んだことを、必ず実行し続け、将来の活躍に繋げる。

 出場が叶わなかった選手権は「見たくなかった」というが、流経大柏と前橋育英高(群馬)との決勝戦をテレビで観戦。自身が苦しんだ流経大柏の守りに対し、「前育は一人ひとりが上手くてそこを打開する力があったので、やっぱり自分の力が足りなかったのかなと思いました」と自身の力不足を改めて感じる試合となった。

 高校選抜ではどんな状況でも相手ゴールをこじ開ける力を身につけたい考えだ。楽しみもある様子で、市船の10番FW福元はライバル・流経大柏の10番MF菊地泰智(3年)のパスからゴールを決めることも目指す。「(菊地は)パスとかセンスがいいと思う。そういう選手に合わせてもらいたいし、合わせたい。コミュニケーションを取ってやっていきたいですね」。まずは選考合宿で結果を残してメンバー入りし、選手権予選決勝から変わった意識、苦しい時にがむしゃらに戦う姿勢で世界に挑む。

(取材・文 吉田太郎)
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