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選手が意見出し合いチームビルディングを実施。「NIKE NEXT HEROプロジェクト」選抜イタリア初戦へ向けてDF岡庭「いい仕上がり」

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DF岡庭愁人(FC東京U-18)は“即席”ながらもチーム作りについての手応えを口にした

 「NIKE NEXT HEROプロジェクト」イタリア遠征メンバーは現地時間24日午後、インテル系列のASヴィズノーヴァと練習試合を行う。その試合を控えた24日午前には“ジャチント・ファッケッティ”センター (インテル下部組織練習施設)で約1時間半のトレーニングを実施。インテルアカデミーコーチによるトレーニングのあと、朝岡隆蔵コーチ(市立船橋高)がリードして戦術確認を行った。

 DF岡庭愁人(FC東京U-18)は「個人で勝っていれば、多分チームも勝つので対人のところで負けないように」とまずは個人個人が勝つことを最低条件に挙げる。対戦相手のヴィズノーヴァはインテルアカデミーの一つ。勝って翌日のヴァレジーナ・カルチョとの最終戦(インテル・プリマヴェーラの1つ下の組織)へ弾みをつける。

「NIKE NEXT HEROプロジェクト」選抜メンバーは21日に初めて18人が顔合わせ。トレーニングは2度のみで初の対外試合に臨む。その中でチームは朝岡監督らスタッフの意見も聞きながら、選手主導でチームビルディング。23日の夜には宿舎で全体ミーティングを行い、フォーメーションから選手の配置、戦い方まで話し合った。

 岡庭は「並びのところで左SBがいないので、半分の人は3-4-2-1がいいみたいな感じで言っていたんですけれども、即席チームなので3バックは難しい。3バックの経験者も1人しかいないので、4バックにしようということになりました」と説明する。左SBは経験のある三原貫汰(米子北高)やMF谷川勇磨(神戸U-18)が埋める形でスタートする模様。不得手な部分のバランスを取りながら、豊富なアタッカー陣の良さを活かす4-1-4-1システムで試合に挑む。

 ミーティング後も岡庭や谷川、MF財前淳(京都U-18)が残ってコーチ陣と戦い方の詳細を意見交換。「守備の仕方でチームによってやり方が違うので、(朝岡)監督と話していて、アンカーが動かないようにして縦攻撃をさせないように。4-1-4-1の外側(SH)が間を使われると一気に剥がされてしまうので、そこだけ気をつけてなるべく外へ行かせるように守りたい」(岡庭)。24日の午前練習後には選手も手応えを口にしていた。

 岡庭は「即席にしては結構いい仕上がりだと思います」と語り、CB吉田伸弘(阪南大高)は「レベル高い選手が多くて、チームとはやり方が違うんですけれども、いつもと違うところとか慣れていかないといけない。すぐ集まってすぐできる選手がこれからどんどん上に行けると思うので、そういうところはみんなレベル高くて要求が高くなっていっている。これが基準なんだなと思っている」とレベルの高い選手たちが対応力を発揮して、勝利することを誓っていた。
 
 試合は45分ハーフで実施。25日も45分ハーフの試合が行われるが、朝岡コーチが「出場時間は『自分で掴んでね』、と話しました」と振り返るように、2試合目の出場チャンスは自分で掴み取るしかない。「NIKE NEXT HEROプロジェクト」イタリア遠征初戦は勝利と同時に個々が力を出し切ることも求められる。

(取材・文 吉田太郎)

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