beacon

イタリアで「変わって来い」。「NIKE NEXT HEROプロジェクト」選抜の初ゴールは2年生MF中村成龍がゲット

このエントリーをはてなブックマークに追加

前半15分、2年生MF中村成龍(阪南大高)が先制ゴール

[1.24 練習試合 NIKE NEXT HEROプロジェクト選抜 11-1 ASヴィズノーヴァ]

「変わって来い」とイタリアに送り出された2年生MFが、「変わる」きっかけとなるゴールだ。MF中村成龍(阪南大高2年)は「NIKE NEXT HEROプロジェクト」イタリア遠征メンバーの一員として24日、インテル系列のASヴィズノーヴァと対戦。2列目で先発したMFは、前半15分に鮮やかな抜け出しからチーム初ゴールを叩き出した。

「結果を残したかったです。前に絡んでいったら、得点に絡んでいけるかなと思っていたので、とりあえずFWに入った時には積極的に前に走ってかかわっていこうと思っていた」という中村成は、MF谷川勇磨(神戸U-18 3年)からFW森海渡(柏U-18 2年)へ縦パスが入ると、2列目から抜け出す動き。森が切り返しから出したスルーパスでGKと1対1となり、これを右足でゴールに流し込んだ。

 17年の高円宮杯プレミアリーグWESTでは右足のプレースキックなど攻撃面で対戦相手を苦しめてきた。そのMFはこの日、守備面でも奮闘し、連動したプレッシングの中でインターセプトするシーンも幾度か見られた。

 来季、阪南大高の主軸となるMFは、同校の濱田豪監督から今回のイタリア遠征で「変わってこい」と言われているのだという。「今まで3年生についていく立場だったんですけれども、『これからは立場も変わるし、(周囲からの)見方も変わるから、みんなを引っ張っていけるように変わって来い』と言われました」。プロ入りを決めた選手など、名のある選手が揃う選抜チームの中で刺激を受けて変わらなければならないと考えている。

 だが、ここまではピッチ内外ともにどこか消極的。高校3年生に交じると引いてしまう部分があり、まだ存在感を出すまでには至っていない。だが、一つ結果を出したMFはこのゴールをきっかけにこれから変わっていく意気込みだ。

 今回のイタリア遠征ではトレーニングをより真剣にやらなければならないと感じた。24日午前にのトレーニングでインテルアカデミーコーチから「練習は一生懸命やって笑うとかせずに、がっちりやれ!」と厳しい指摘。そこまで笑顔を見せながらトレーニングしてきた選手たちは一瞬で引き締まり、パススピードなども向上した感覚があった。

 23日夜のミーティングで3年生中心にが意見を出し合いながらチームを作り上げていった部分や、インテルアカデミーコーチに指摘された練習により集中する姿勢など、学んだことを一つでも多く阪南大高に持ち帰り、来季の躍進に繋げること。「キックは自分の得意な部分となっていますけれども、守備でも負けずに点を取れるようになっていきたい」というMFは残り3日間の遠征でしっかりと「変わって」帰国する。

(取材・文 吉田太郎)

TOP