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イタリア人DFをねじ伏せての一撃!清水トップ昇格のFW平墳迅、“復帰戦”でらしさ全開のゴール

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後半15分、FW平墳迅(清水ユース)がDFをねじ伏せるように突進し、左足でゴール

[1.24 練習試合 NIKE NEXT HEROプロジェクト選抜 11-1 ASヴィズノーヴァ]

 “復帰戦”で、らしさ溢れるゴールを決めた。「NIKE NEXT HEROプロジェクト」イタリア遠征メンバーのFW平墳迅(清水ユース3年)は現地時間24日午後、インテル系列のASヴィズノーヴァとの練習試合に後半開始から出場。15分にMF中村駿太(青森山田高3年)のラストパスをゴールへねじ込むと、21分には左サイドからDFをねじ伏せるように突進し、そのまま角度のない位置からニア上へ左足シュートを叩き込んだ。

 この2点目のゴールについては、JFAナショナルトレセンコーチとU-19日本代表コーチを兼任する秋葉忠宏団長も「さすが、迅。外国人選手相手にも関係ないね」と唸っていた。昨秋のJユースカップで左内側靭帯を負傷した影響で、実戦は昨年12月のプレミアリーグEAST最終節以来。トップ昇格した清水では紅白戦にも参加して来なかったというが、普段できないような経験をするために参加したイタリア遠征の“復帰戦”で結果を残した。

 外国人相手にもフィジカルの強さで勝負できるところは彼の持ち味だ。「外国人は身体で来るというイメージで、日本人ってみんなから身体で負けるみたいに言われているんですけれども、オレは『そんなの関係ない』と思っているし、むしろそれで勝っていかないと世界で勝っていけない。一つひとつが勝負です」と語る。

 DFをねじ伏せるようにして決めたこの日のゴールは、他の選手にはマネできないようなプレー。対戦相手でのレベルが上がる中でそれを何度も披露することは難しいかもしれないが、本人は自分の強みで勝負して、その回数を増やしていく意気込みだ。

 今回の対戦相手はそれほど力のあるチームではなく、平墳も「この相手ではもっとやらないといけない」と首を振る。周囲のサポートのタイミングが合わなかった面も影響していたが、イレギュラーするピッチでボールを収めきれずに失っていたシーンもあった。ミドルレンジから放った左足シュートも精度、強さを欠き、3点目を奪えず。らしさ十分のゴールも決めたが、本人は全く満足しておらず、次の試合で得点力などを爆発させるつもりでいる。

 今年は結果にこだわっていく。清水トップチームはすでに15日に始動。プロ選手として勝負をスタートさせている。ルーキーだからいいではなく、日々アピールを目指していく構え。「まず練習から。FWの先輩方は凄い選手がいる。マネするというか、いいところを盗んで、本当に意識高くもって貪欲に練習していく。練習のミニゲームもそうですし、結果を残すことが一番評価されるし、(ヨンソン監督の)目に留まる。もっと貪欲に点を狙って、貪欲に成長していきたいです」と意気込んだ。まずは秋葉団長も見守るイタリア遠征最終戦でもゴールを決め、年代別日本代表復帰へのアピールもして清水に帰還する。

(取材・文 吉田太郎)

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