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[新人戦]3発決めたインハイから着実に進化。大型FW亀屋は帝京三から直接プロ入り目指す

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前半26分、帝京三高の大型ストライカー、FW亀屋光二が同点ゴール

[2.4 山梨県高校新人戦決勝 山梨学院高 2-1 帝京三高 山梨学院和戸G]

 帝京三高の大型ストライカー、FW亀屋光二(2年)が決勝点を決めた東海大甲府高戦に続く貴重なゴールを決めた。0-1の前半26分、MF下村郁人(2年)がPA方向へ入れたループパスに反応すると身体を投げ出しながらの右足ボレーシュート。飛び出してきたGKの頭上を破った一撃はそのままゴールネットに吸い込まれた。

「相手(DF)がボールしか見ていなかった。GKも出ていたので横から足を伸ばしたら入ると思っていきました」と亀屋。先制され、押し込まれている時間帯の1チャンスを逃さずに決めたファインショットだった。

 昨年のインターハイでは1、2回戦で計3ゴール2アシスト。全国16強進出の立て役者となった同時に知名度を高めたストライカーはこの日、強敵・山梨学院高相手に前線でボールを収め続けた。余裕があれば前を向いてドリブルシュートに持ち込み、またカウンターの際にはサイドから攻め上がってチャンスメーク。本人も「収めるだけだった」という昨夏よりもドリブルでボールを運ぶこと、ボールを収めて繋ぐことができるようになったと説明していたが、それをピッチでしっかりと表現していた。

 ただし、試合は後半終了間際の失点によって1-2で敗戦。後半に勝ち越すチャンスがあっただけに、亀屋は悔しさを露わにしていた。「選手権も学院に負けて、きょうは絶対に勝つということだけを考えていました。でも自分が後半あそこでシュートを決めきれなかったところがチームの負けた原因でもあると思うので。インターハイとかではそういう一個のチャンスを逃さずに決めていきたいです」。チャンスをより確実にものにしていくことを誓った。

 帝京三の相良和弘監督は亀屋について、「結果を出せるようになったことは悪くない。(上を目指すためには)身体を強くして、細かいプレーも必要。ゴール前に行った時に獲る怖さが出てくればいい」と語っていた。本人はポストプレー後にゴール前に入って行く動きやアイディアが欠けていると感じている。

 ブラジル人の父と日系ブラジル人の母を持つFWは今年、高校から直接プロ入りすることが目標だ。「収めたり、競り合い、高さは自分のストロングポイントなんですけれども、プロになるためにはもっと自分で要求してシュートを決めないと上がれないと思う」。憧れの選手として名を挙げるFWルイス・スアレスやFWカリム・ベンゼマのように、高校レベルではどんな相手にも当たり負けせずにゴール前に入り込んで、ゴールを奪う選手になること。そして、チームを勝たせるFWとして夢を実現する。

(取材・文 吉田太郎)

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