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[新人戦]長崎総科大附を3発逆転!新生・東福岡が予選リーグ3連勝!:九州

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後半15分、東福岡高はMF野寄和哉が右足で勝ち越しゴール

[2.18 九州高校新人大会予選リーグ 東福岡高 3-1 長崎総合科学大附高 日章学園高G]

 平成29年度 第39回九州高校(U-17)サッカー大会(九州高校サッカー新人大会)は大会2日目の18日、ブロック順位決定リーグ戦(予選リーグ)最終節を行った。第3ブロックの東福岡高(福岡1)と長崎総合科学大附高(長崎1)との一戦は、東福岡が交代出場のMF野寄和哉(2年)の2ゴールなどによって3-1で逆転勝ち。東福岡は3連勝で首位突破を果たし、一方の長崎総科大附は1分2敗のブロック4位で敗退した。

 2連勝の東福岡は予選リーグ3試合で登録20選手全員が先発を経験。この日は「相手は勝てばトーナメントに出られる可能性がある。(全力で勝ちに来る相手に対し、)厳しい中でどれだけやれるか」(森重潤也監督)を試される試合となった。

 だが、東福岡は前半1分にいきなり失点。長崎総科大附MF千葉翼(1年)の左FKのこぼれ球をCB大切達矢(2年)に押し込まれてしまった。マンツーマンディフェンスの長崎総科大附はシンプルな競り合いで強さを発揮。相手との距離を詰めた際には激しいチェックでボールを奪い取っていた。

 東福岡は失点を取り戻すべく、ピッチを広く使った攻撃で反撃。長崎総科大附のアプローチの速さに苦戦した部分もあったが、それでも1タッチのパスを織り交ぜたり、密集してくる相手の逆を取るパスをチャンスに繋げる。

 14分には右サイドから抜け出したMF石原利玖(2年)が決定機を迎え、直後にも石原の右アーリークロスがFW山本大輔(2年)の足下に通った。東福岡はさらに27分、山本のインターセプトから石原が右サイドを破り、ラストパスをMF福田翔生(2年)が1タッチでシュート。決定機を作り出したが、MF仲田瑠(2年)らが声を張り上げながら集中した守りを見せる長崎総科大附は、FW柏木澪弥(2年)や千葉がPAまで運ぶなど1-0のまま前半を折り返した。

 それでも、東福岡は攻撃力を発揮する右SB中村拓海(2年)が再三中央でボールに絡んで攻撃を展開。サイドを突破して決定機に絡めば、MF中村拓也(2年)の正確なパスなどからチャンスの数を増やす。そして後半9分、東福岡は大型FW大森真吾(2年)と野寄を同時投入。その直後の10分、石原の右クロスから大森がシュートを狙う。そのこぼれをMF篠田憲政(2年)が後方に落とすと、走り込んだ野寄が左足で同点ゴールを奪った。

 さらに14分、東福岡は右スローインから中村拓海が縦突破。そして上げたクロスを篠田が右足で狙い、こぼれ球を野寄が右足でゴールへ突き刺した。長崎総科大附は同点に追いつかれてからズルズルと押し込まれてしまい、連続失点。対して、同点ゴールを気に流れを一気に傾けた東福岡は、24分にもスルーパスのこぼれ球に反応した左SB知花健太郎(2年)がPKを獲得し、これを大森が右足で決めた。

 厳しい展開の試合だったが、新生・東福岡はそこで逞しさを発揮して逆転勝ち。この日は強敵を飲み込むような力強さがあった。選手権2回戦敗退の悔しさを持ってスタートした新チームは、新チーム発足直後にまだまだ甘さがあったようだ。だが、野寄が「(福岡県の)新人戦とか勝たないといけないという責任感を感じました」と振り返ったように、少しずつではあるものの、先輩たちが残してきた伝統の重さを感じ、東福岡のプライドを持って戦うことができるようになってきている。

 この試合は出場機会がなかったものの、世代屈指の守護神・GK松田亮(2年)や、負傷離脱中のCB西田翔央(2年)をはじめ、今年も1学年100人の競争を勝ち抜いたタレントたちとクオリティーの高い攻守に注目。周囲からターゲットにされる中でも県内、九州で勝ち続けて、日本一を争うチームになる。

(取材・文 吉田太郎)

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