beacon

「強い相手の方が燃えます」FW中野桂太が同点FKと“ゴラッソ”V弾でU-16代表候補に白星もたらす

このエントリーをはてなブックマークに追加

後半6分、U-16日本代表候補FW中野桂太(京都U-15)が左足FKを決める

[2.23 練習試合 U-16日本代表候補 2-1 市立船橋高]

 U-16日本代表候補FW中野桂太(京都U-15)が、FKによる同点弾と“ゴラッソ”の決勝ゴールで逆転勝利の立て役者になった。

 先制されて迎えた後半6分、U-16代表候補はMF西川潤(桐光学園高)がペナルティーアークのやや外側でFKを獲得する。「潤くんがこかされて『蹴りたい』と言っていたんですけれども、蹴らせてもらって」という中野桂が左足を振り抜くと、低い弾道で右隅を襲った一撃は1バウンドしてゴールイン。狙い通りの一撃でチームに歓喜をもたらした。

 さらに23分には、MF山内翔(神戸U-18)からのパスを受けると、「サンガでもああいうところからのシュートは狙って打っているので、(山内)翔からもらった時には思い切って打とうと思っていた」とミドルレンジから左足シュート。豪快な一撃をゴールネットに突き刺して会場の人々をどよめかせた。

「前半から市船にシュートを打たれるシーンが何回かあって、でも守備陣とGKがしっかり守ってくれていたので、どこかで自分が点を取ってDF陣を助けられたらいいと思っていました」

 2本のファインショットが際立ったが、昨秋のAFC U-16選手権予選3試合で8ゴールを叩き出しているFWの活躍はそれだけに留まらなかった。前半、チームはバックパスが増え、それを狙われて失うシーンもしばしば。その中で「強い相手の方が燃えます」という中野桂は前向きなプレーでチームを勢い付けた。

 バイタルエリアを強気のドリブルで駆け上がり、相手のわずかな隙を突くスルーパスなどでチャンスメーク。そして森山佳郎監督が「自分の形を持っている」という左足シュートで試合を決めた。

 昨年、京都U-18の先輩MF福岡慎平とMF上月壮一郎がU-17W杯に出場。自分もその舞台に立ちたいという気持ちは「めっちゃあります」と言い切る。そして、「慎平くんや壮一郎くんに話を聞いている。あの舞台に立って得点王とかMVPを狙って行く選手になっていきたい」と力を込めた。

 寮で同部屋になるという上月からは、カットインする角度などを教えてもらっているという。中学生から高校生になり、戦いのステージが変わる中、ハードワークする部分などまだまだやらなければならないと感じている。「市船戦でもやれていないことがまだまだあったので、そこはチームに帰って直していかないといけないと思いますし、ユースの中でスタメンを取っていなかいといけないと思います」。課題を改善し、京都U-18でレギュラー奪取へ、そして同世代の世界レベルと戦える選手へ。より強い相手と戦うことを目指して、日常から今まで以上に努力をする。

(取材・文 吉田太郎)

TOP