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湘南スタイルは出しにくくなっても…チョウ監督は「逆にそれが成長」とJ1王者とのドローに手応え

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チョウ・キジェ監督は湘南の行先をしっかりと見据えている

[3.2 J1第2節 川崎F1-1湘南 等々力]

 昨季のJ2王者・湘南ベルマーレがJ1王者・川崎フロンターレに挑む形となった“神奈川ダービー”は一進一退の中で決着つかず。川崎Fのペースで前半をスコアレスで折り返すと後半11分に失点。しかし、後半から少しずつ修正を図った湘南は同21分、大卒ルーキーFW松田天馬がJ1初ゴールとなる同点弾で追いつき、そのまま1-1で痛み分けのドローに終わった。

 両クラブの対戦はJ1で相まみえた8試合で計37得点(1試合平均4.6得点)、それぞれが必ず得点を決めるという打ち合い必至の好カード。今節もともに得点を決め、息を呑む展開が続いた。試合後、チョウ・キジェ監督は「見ている人にとってはスペクタクルな、川崎さんの技術の高さと最後の崩しの精度とバリエーション、うちは遮二無二というか、粘り強く戦って、前への走力を生かすっていう試合になりました」と対戦相手との比較を口にする。

「2年前、3年前に比べて、しっかり矛と盾を出せるようになったなという感じ。ただ、前に速いとか勢いがあるというだけではなく、相手の時間帯になってもしっかり盾を使って攻撃を止めるっていうのはできていた。昨年くらいからそれをしようとしていたので、今日も点を取られたけど、選手は全然下を向いていなかった」とこれまでのスタイルに加えて、新たな取り組みの結実に実感を覚えていた。

 一方で、人数をかけたカウンターアタックといった湘南の代名詞が出しにくくなってきていることに対し、サッカーの本質を語りつつ、湘南の現状も明かした。「やっぱりサッカーって相手のチームがあって自分たちがあるものだから、相手のチームが我々の特徴を出させないように試合するのは当たり前」と持ち味が封じられることも認めるチョウ監督。「その中でベストではなくてベターな方向を選んでいくって言うことが、今のゲームプランの中ですごく要求されているんじゃないかなって思います。我々の良さが出ていないとは全然捉えていないです。逆にそれが成長というか、そういう時代になったんだと思います」と今後の行く先をしっかりと見据えていた。

(取材・文 石川祐介)

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