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はたして奇跡は起きるのか…降格圏ハンブルガーSV、残留争い対決マインツに痛恨ドロー

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キャプテンマークを巻いてフル出場したハンブルガーSVのDF酒井高徳

[3.3 ブンデスリーガ第25節 ハンブルガーSV 0-0 マインツ]

 ブンデスリーガは3日、第25節2日目を各地で行い、DF酒井高徳とFW伊藤達哉所属のハンブルガーSVはFW武藤嘉紀所属のマインツに0-0で引き分けた。リーグ創設から55年で一度も2部降格を経験したことのないハンブルガーSVだが、残り10試合で迎えた残留争いの直接対決で痛いドロー決着となった。

 前節終了時の順位では降格圏17位に沈むホームのハンブルガーSVと入れ替え戦圏内16位のマインツとの一戦は、残留争いにおいて互いに負けられない“裏天王山”。キャプテンマークを巻いて出場した酒井は右サイドバックで、前節のボルフスブルク戦(△1-1)で今季7得点目を挙げた武藤は2トップの一角で先発した。伊藤はメンバー外だった。

 最初の決定機をつくったのはハンブルガーSVだった。前半20分、右寄りのPAを抜け出したMFベーカリー・ジャッタの折り返しに対し、ニアでFWスベン・シップロックがフリック。ゴール前で待っていたMFフィリップ・コスティッチがシュートを放ったが、この日がブンデスデビューのGKフロリアン・ミュラーがかろうじて触り、ボールはクロスバーに当たった。

 ビッグチャンスを逃したハンブルガーSVは前半24分、MFアーロン・ハントの縦パスを受けたシップロックがヒールで最終ライン裏にパス。PAに抜け出したコスティッチが左足で流し込み、ネットを揺らした。ところが、一度はゴールが認められたものの、ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の判断を仰ぎ、オフサイド判定が下された。

 互いに得点を奪えないまま前半を終えたが、優勢だったハンブルガーSVはハーフライム明け、MFアーロン・ハントに代えてFWルカ・バルトシュミットを投入する。一方のマインツはMFゲリット・ホルトマンにを下げ、精度の高いキックを誇るDFダニエル・ブロシンスキを起用した。

 後半もハンブルガーSVのペースで始まった。後半3分、DFドウグラス・サントスの右CKが左サイドに流れると、単独突破で切り込んだコスティッチがクロスを配給。シップロックが頭で落とし、DFリック・ファン・ドロンヘレンがボレーで狙ったが、シュートはクロスバーをかすめた。

 さらに後半16分、酒井のロングボールが最終ライン裏に出て、バルトシュミットがDFレオン・バログンに倒されてPK。バログンは2枚目のイエローカードで退場となった。PKキッカーはコスティッチ。左足キックがゴール左を襲ったが、ミュラーが素早い反応でストップし、守護神2人のアクシデントで出番が回ってきたGKにチームメートの手荒い祝福が寄せられた。

 1人少なくなったマインツはチームトップの得点数を誇る武藤を1トップに据え、4-4-1のフォーメーションでカウンターを狙う戦法に切り替える。相手のロングボール攻勢にはミュラーが的確に対応。ハンブルガーSVは後半29分、DFギデオン・ユングに代えて18歳FWヤン・フィーテ・アープを入れて攻勢を強めた。

 数的優位を生かしたいハンブルガーSVだが、焦りもあってか効果的な攻撃を繰り出すことはできず、ブロックを固めて守るマインツ守備陣を崩せない。そのままスコアを動かすことはできず、スコアレスドロー。昨年12月1日のフライブルク戦(△0-0)以降、12試合勝ちなしとなった。

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