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後半ATに悲劇…川崎FはGL突破遠のく痛恨ドロー、今季ACL初勝利逃す

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川崎Fは土壇場で追いつかれ、痛恨のドロー

[3.7 ACLグループリーグ第3節 川崎F2-2メルボルン・V 等々力]

 AFCチャンピオンズリーグ(ACL)は7日、グループリーグ第3節2日目を行い、川崎フロンターレはホームでメルボルン・ビクトリーと対戦し、2-2で引き分けた。後半アディショナルタイムに追いつかれ、土壇場で今大会初勝利を逃した川崎F。3試合を終えて1分2敗の勝ち点1。13日に行われる第4節でメルボルン・Vのホームに乗り込む。

 ACL第1節で上海上港、第2節で蔚山現代に敗れ、大会2連敗となった川崎F。2日に行われたJ1第2節湘南戦(1-1)から先発3人を変更し、DF奈良竜樹、DF登里享平、MF阿部浩之がスタメン入り。前線はFW小林悠を1トップに据え、2列目は右に阿部、トップ下にMF家長昭博、左に登里と並んだ。[スタメン&布陣はコチラ]

 序盤は相手のプレスに苦しんだが、徐々にボールポゼッションを高め、前半7分、MF大島僚太のスルーパスで抜け出した小林がトラップからDFの間を抜く右足シュート。15分には大島が登里とワンツーの形で突破し、家長が左足を振り抜いたが、相手DFがブロック。こぼれ球に反応したDF車屋紳太郎が強烈ボレーを放ったが、GKのファインセーブに阻まれた。

 攻撃のリズムをつかんだ川崎Fは流動的にポジションを変えて攻撃の圧を強め、前半28分に均衡を破る。大島の縦パスを受けた家長が阿部に出したパスがDFにクリアされて右に流れると、こぼれ球にDFエウシーニョが反応。左足を振り抜き、グラウンダーのシュートをゴール左隅に突き刺した。

 反撃に出るメルボルンも押し返し、前半36分、FWレロイ・ジョージのパスで抜け出したFWコスタ・バーバルーゼスが決定的なシュートを放ったが、GK新井章太が好反応で防ぎ、絶体絶命のピンチを救う。それでも前半37分、L・ジョージ蹴り込んだ右CKにFWベザート・ベリシャが右足で合わせると、これが川崎Fのオウンゴールを誘発し、試合は振り出しに戻った。

 川崎Fはその直後、センターサークル内の大島がロングパスを蹴り込み、裏に抜け出した小林がPA内でGKと1対1の局面を迎える。決定的な場面だったが、シュートはGKに止められ、チャンスは生かせない。中盤でセカンドボールを拾えず、ミスからピンチを招く場面もあったが、守備陣が耐え凌いだ。

 1-1で折り返した後半立ち上がりは嫌な流れを払拭し、川崎Fが一方的に攻め込む展開が続く。後半3分、登里が小林とワンツーの形で突破。登里からパスを受けた家長が左サイド深い位置からクロスを入れ、小林がヘディングシュートを放った。

 怒涛の猛攻は実り、後半10分、川崎Fが鮮やかな連携から勝ち越しに成功する。エウシーニョのパスを受けた大島が縦パスを入れ、抜け出した小林がPA内右からダイレクトでグラウンダーのクロス。フリーの登里が冷静に押し込み、2-1にスコアを動かした。

 勢いに乗る川崎Fは鮮やかなパスワークから立て続けに相手ゴールに襲いかかる。後半27分には登里のパスで抜け出した車屋が左サイド深い位置から鋭いグラウンダーのクロス。猛然と走り込んだ小林が飛び込んだが、わずかに届かなかった。このまま試合終了かと思われたが、2-1で迎えた終了間際に悲劇が待っていた。

 後半アディショナルタイム3分、FWクリスティアン・テオハルスの突破を止めようとした奈良が痛恨のPK献上。キッカーのL・ジョージが真ん中に蹴り込むと、GK新井の手を弾いたボールはゴールネットを揺らし、2-2に追いつかれてしまう。土壇場で今大会初勝利を逃した川崎F。グループリーグ突破は厳しい状況に追い込まれた。

(取材・文 佐藤亜希子)

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