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果敢な対人戦、強烈ロングシュート…Jデビュー湘南DF坂圭祐「目標といえる存在」の名を挙げる

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ロングシュートを放った湘南DF坂圭祐

[3.7 ルヴァン杯GL第1節 湘南1-0鳥栖 BMWス]

 無失点勝利に貢献したものの、終わってみれば課題が口をついていた。順天堂大から加入した湘南ベルマーレDF坂圭祐はデビュー戦で先発フル出場。3バックの一角で攻守に見せ場をつくったが、「ポジショニングが良ければ防げるピンチがあった」と満足した様子はなかった。

「自身を持ってやることと、ポジショニングを間違わないようにすること」――。チョウ・キジェ監督は試合前、大学卒業を間近に控えた22歳に対し、そのような指示を出して送り出したという。身長174cmと小柄ながら、1対1は望むところ。「ミスを恐れず、チャレンジする気持ち」で試合へ臨み、前半23分の相手CKでは、元日本代表MF高橋秀人を密着マーク。結果的にイエローカードをもらったものの、果敢に対人戦を挑んでみせた。

 一方、後半は攻撃で魅せた。29分、こぼれ球をPA外で拾うと、浮き球に対して右足を一閃。「ファーストタッチが思ったとおりにいったので、打つしかないと思った。川崎F戦で視来くん(DF山根視来)が打っていたので、良いイメージがあった」。鋭いボールは日本代表GK権田修一の手をはじき、CKを獲得した。

 人生で一度しかないデビュー戦を振り返った背番号20は「気持ちが空回りしないように気をつけていた。わりかし平常心でいられた」とホッとした様子。それでも「アマチュアと違って責任が伴うので、一つ一つのプレーに責任を持ってやらないといけない」と新たな責任感も芽生えたようだ。

 ファン・サポーターからはユース出身で主将も務めたDF遠藤航(現・浦和)に姿を重ねる声があるという。「シルエットとかプレーモデルが似ている部分があるので、目標といえる存在」。同じユニフォームに袖を通し、“日の丸”を担うまでになったロールモデルを掲げる174cmの小柄なディフェンダーが、大きな一歩を踏み出した。

(取材・文 竹内達也)
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