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[サニックス杯]2冠王者FC東京U-18が大津を3発撃破!今年もJ3をチャンスに

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前半30分、抜け出したFC東京U-18FW芳賀日陽が2点目のゴール

[3.15 サニックス杯予選リーグ第1節 FC東京U-18 3-1 大津高 グローバルアリーナ]
 
 サニックス杯国際ユースサッカー大会2018(福岡)が15日に開幕した。昨年、プレミアリーグチャンピオンシップと日本クラブユース選手権優勝のFC東京U-18(東京)と今年の九州高校新人大会王者・大津高(熊本)との一戦はFC東京U-18が3-1で快勝。FC東京U-18は続くU-17マレーシア代表戦も3-0で制して開幕2連勝としている。

 FC東京U-18は、U-23チームのJ3・YS横浜戦(16日)帯同のため、DF木村誠二(1年)とDFバングーナガンデ佳史扶(1年)が不在。この日の2試合終了後にはさらにMF寺山翼主将(2年)らがJ3のために帰京した。

 昨年はU-18チームとしてプレミアリーグと東京都1部リーグ、U-23チームが戦うJ3、そしてトップチームでJ1デビューする選手もいた中でプレミアリーグ、クラブユース選手権制覇。主力級の選手が抜けてもチャンスを得た選手がチームをレベルアップさせてきた。

 今月9日に11人がトップチーム登録(2種)された今年も多くの試合でスタメンが入れ替わるだろう。だが、寺山が「去年の先輩を見ていて、ある程度こうなるだろうなと自分の中では心構えができている」と語ったように、先輩たちの“兼任”を見てきた選手たちは、自分たちも上のカテゴリーで戦いながら色々な選手が経験を重ね、U-18チームとしてタイトルを獲得するつもりでいる。

 その決意を持った選手たちは、前評判高い強敵・大津に勝利した。前半5分、ボランチの位置から右サイドへ抜け出した寺山のラストパスを10番FW芳賀日陽(2年)が右足1タッチで合わせて先制点。13分には左サイドを打開したSB鈴木智也(2年)のラストパスのこぼれを寺山が正確な右足シュートで沈めて2-0とする。

 大津もFW大竹悠聖(2年)がバイタルエリアに落ちてボールを引き出し、スピーディーなパス交換。だが、FC東京U-18のチェックが厳しく、なかなか攻めきることができない。逆にFC東京U-18は30分、「去年はSHが多かったですけれど、前で使った方が、機動力が出る」(佐藤一樹監督)という芳賀がループパスで相手の背後を取ると、そのまま右足でこの日2点目を決めた。

 大津は後半開始からまだ負傷をかかえるエースMF水野雄太、FW大崎舜、MF高見柊真(全て2年)を同時投入。水野のスピートと馬力ある突破や、背後への動きなど攻撃のバリエーションを増やした大津はパスワークも好転し、FC東京U-18を押し返す。9分には右CKをニアでそらして、最後はMF福島隼斗主将(2年)が頭で追撃ゴール。その後も水野のドリブルシュートがポストをかすめ、大崎やMF松原亘紀(2年)がPAへ迫るなど大津は巻き返しに成功していた。

 それでも佐藤監督が「難しい時間をどう過ごすか」というFC東京U-18は崩れない。GK大木竜司やCB草住晃之介、CB高橋亮(全て2年)が相手のセットプレー、PAに入ってくるボールに良く対応。攻撃面ではチャンスを活かすことができなかったものの、相手に2点目を与えずに3-1で勝利した。
 
 J3組がチームを離れる中、佐藤監督は「この遠征通して、色々な選手が出て来て欲しい」と期待。昨年はシーズン終盤に台頭した選手もいた。悔しい経験もしながら1年間通して成長した昨年や一昨年の先輩たちのように、自分たちもチャンスをつかみ、結果を残す。

(取材・文 吉田太郎)

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