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[新人戦]今年の瀬戸内は繋いで勝負。司令塔・吉田「悪いコンディションでもできないと」

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瀬戸内高の司令塔、MF吉田寛太

[3.16 中国高校新人大会1回戦 瀬戸内高 2-3 高川学園高 東広島運動公園陸上競技場]

 一昨年準優勝、昨年も3位に入っている瀬戸内高(広島)だが、今年は1回戦で競り負けた。前半7分に1年生FW山下晴生のゴールで先制。だが、主将の10番MF佐々木達也(2年)が「自分たちは今年、ボールを動かすというチーム。雨でコンディション悪い中で蹴られると、相手(高川学園高)の圧力に押されて自分たちのサッカーが何もできなかったと思います」と反省したように、ボールを保持しながら攻めるサッカーを十分に表現することができなかった。

 16年国体で活躍し、広島県選抜の日本一に貢献したエース佐々木が、怪我による長期離脱から1月に復帰。注目司令塔のMF吉田寛太(2年)やCB大西健太(2年)を柱に、選手権予選決勝で先発した1年生MF田辺利樹らの台頭もあるチームはこの日、吉田がボールに多く絡みながら左右へボールを動かし、サイドからの崩しや背後を狙う攻撃も見せた。

 だが、水溜りでボールが止まるピッチと、高川学園の迫力ある攻守に苦戦。吉田は「こういうコンディションでもやらないといけないけれど力不足。自分ができるコンディションならできるかもしれないけれども、悪いコンディションでもできないとこういう結果になってしまう」と首を振った。

 小柄な選手が多い今年の特長に合わせてチームを構築中。レギュラーのほとんどが入れ替わったこともあり、「技術も、メンタルもまだ鍛えられていない」(田中健二郎コーチ)というチームは、これから相手に激しく来られる中でもボールを動かし、崩せるように進化していく。

 佐々木は「全国行くためにはみんながもう一個二個レベルアップしないと。足元、球際だったりとかもう一回みんなでこれから頑張ります」と力を込め、吉田は「欠かせない存在になれるように、チームを引っ張っていけるようにならないといけない。(個人、チームとしても) 力不足のところがいっぱいあるので練習でやって、次に向かってやっていきたい」と誓った。現鹿島のU-19日本代表MF安部裕葵を擁した16年以来となるインターハイ出場、そして悲願の選手権初出場へ向けて、こだわって武器を磨く。

(取材・文 吉田太郎)

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