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[新人戦]中国準V・高川学園はMF末次主将が復帰。身体張り、雰囲気から変えてプリンス開幕へ

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試合終了間際に復帰した高川学園高MF末次章悟主将。チームのムードをさらに向上させる

[3.18 中国高校新人大会決勝 岡山学芸館高 2-0 高川学園高 広島スタジアム]

 高川学園高(山口)は0-2の後半終了間際にMF末次章悟主将(2年)をピッチへ送り出した。1月下旬に右足首を手術していた末次は約2か月ぶりの実戦復帰。当初、今大会の出場予定は無かったというだけに、「出ることができて嬉しかった」という末次は笑顔を隠すことができなかった。

 後半、追撃ゴールこそ決めることができなかったものの、試合の流れを引き寄せて再三ゴールに迫っていた高川学園は主将の復帰でさらにムードが向上。さすがに短い時間帯で試合を決めるような活躍をすることはできずに0-2のまま敗れたものの、それでも彼の存在の大きさを感じさせるような数分間だった。

 ほとんどの時間をピッチの外から見ていた中国大会。末次は「特に田近と品部が大きな存在になっている。アイツら2人がリーダーシップ取ってくれたのがデカイですし、ここぞの時に潰しに行ってくれたりするのが頼れる存在ですね」と昨年から主軸のCB田近洸貴(2年)とMF品部真完(2年)の2人に感謝する。これからは自分もプリンスリーグ開幕へ向けてコンディションを高め、チームにプラスアルファを加えていく意気込みだ。

「中の雰囲気がまだ良くないし、僕が出ればチームの雰囲気が良くなるのは分かっていることなので、そこでキャプテンとして僕が身体を張って声を出してやれればなと思います。自分の特長としてルーズボールになったら頭で行くことを心掛けている」。180cm近い長身を持つボランチは、セカンドボールに対して頭から飛び込んでいくことができる稀有な存在。瀬戸内高、作陽高、広島観音高という強豪校を連破したチームを、主将が声と身体を張ったプレーでさらにレベルアップさせる。

「プリンスで上位を狙ったり、山口県で新人戦、インターハイ、選手権の3冠を狙っていきたい。フェスティバルでも去年は2個優勝しているのですが、それを上回るように。そして全国でも勝っていきたい」。

 この日、チームはボールの奪いどころとビルドアップの際の動き出しを目標設定して戦い、できた部分もあったが、まだまだ向上の余地がある。江本孝監督は「自分たちの予想以上のところもあったと思うし、自信になっていると思う。勘違いさせずにまた目標を設定して高めていきたい」。毎試合、目標設定して一戦一戦チームの力を引き上げてきた高川学園が、これからも一つひとつ課題をクリアして結果に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)

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