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[船橋招待]桐光学園は広島皆実と痛み分け…U-16日本代表FW西川が1得点

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ドリブルで攻め上がる桐光学園高FW西川潤(新2年)

[3.30 船橋招待U-18 桐光学園高1-1広島皆実高 グラスポ]

 第23回船橋招待U-18サッカー大会が30日、千葉県船橋市内の2会場で開幕した。グラスポ法典公園での第3試合は、広島皆実高(広島)が桐光学園高(神奈川)と1-1で引き分けた。

 広島皆実の仲元洋平監督は試合後、「個の能力で持って行かれてしまった。あの10番とかは……」と本音をこぼした。名指しで称えたのは桐光学園のFW西川潤(新2年)。2トップの一角で出場したU-16日本代表アタッカーは、序盤からスルーパスとフリーランニングでチャンスを呼び込んだ。

 しかし、スコアレスで迎えた後半、先に試合を動かしたのは広島皆実だった。キックオフから30秒足らず、敵陣で前を向いたMF岡本拓海(新2年)がゴール約40mの位置から、迷わず右足を振り抜いた。グングンと伸びていったボールはGK宍戸凜(新3年)の手をすり抜け、見事にゴールイン。昨年度選手権予選では準決勝、決勝で得点を挙げたルーキーが新シーズンでも結果を出した。

 ところが直後、広島皆実は思わぬ形から同点に追いつかれる。後半3分、右サイドからの高軌道クロスをディフェンダーがクリアミス。空振りしたボールを西川に拾われ、他の選手がスライディングで寄せたものの、落ち着いてネットを揺らされた。さらに同6分、GK植田恵也(新3年)が西川のプレスでボールを失い、無人のゴールを狙われたが、こちらは枠を外れて難を逃れた。

 ヒヤッとした広島皆実も徐々に盛り返す。後半7分、右サイドを攻め上がった岡本のパスをMF田中博貴(新2年)がつなぎ、PA内でFW森内幸佑(新3年)がシュート。これは相手守備陣がブロックするも、その後はセットプレーを中心にゴールに迫り、得点のにおいを感じさせた。

 それでも後半24分、鋭く攻め上がった岡本のドリブルシュートはGKがビッグセーブ。同25分には、波状攻撃で相手を押し込み、こぼれ球に田中がボレーで合わせたが、惜しくも枠を外れた。ここで主審の笛が鳴ってタイムアップ。互いにとっての大会初戦は1-1のドローで痛み分けとなった。

 広島県新人戦をPK戦2連破で制覇し、中国新人大会では3位入賞を果たした広島皆実。指揮官は今大会を「県外のチーム相手にどれくらい通用するかチャレンジする大会」と位置づけるが、「去年から出ていた選手が半分くらい居るので、仕上がりは去年の今ごろより良い」と手応えを感じているという。そのなかで課題となるのは「いったん奪ったボールを簡単に相手に渡さない」こと。「縦に速く仕掛けることに加えて、やり直すことと揺さぶること」を意識し、大会2日目に臨む。

(取材・文 竹内達也)

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