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角田同点弾でドロー!日本高校選抜は決勝T進出を懸けてV4王者・ザルツブルクとの決戦へ

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前半18分、日本高校選抜の左SB角田涼太朗(前橋育英高→筑波大)が同点ゴール

[4.1 デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ 日本高校選抜 1-1 ブレーメン]

 決勝トーナメント進出を懸けて王者との決戦へ! 日本高校選抜は1日、第56回デュッセルドルフ国際ユース大会予選リーグ第3戦でブレーメン(ドイツ)と対戦。左SB角田涼太朗(前橋育英高→筑波大)の同点ゴールによって1-1で引き分けた。1勝2分とした日本高校選抜は、同じく1日の予選リーグ最終戦で大会4連覇中のザルツブルク(オーストリア)と戦う。

 前日のエバートン(イングランド)戦は試合終了直前に右SB後藤田亘輝(前橋育英高→青山学院大)が劇的な同点ゴールを決めて1-1ドロー。ブレーメン戦では勝ち切れなかったものの、勝ち点1を死守した日本がグループ2首位をキープして予選リーグ最終戦へ臨むことになった。日本はザルツブルクに引き分け以上で準決勝進出。敗れれば、予選リーグ敗退となる可能性が高い。

 日本は今大会3試合目にして初めて先発を入れ替え、左MF田中雄大(桐光学園高→早稲田大)と、FW佐藤颯汰(日章学園高→北九州)、FW荒木駿太(長崎総科大附高→駒澤大)の2トップの3人が初先発した。4-4-2システムのGKが薄井覇斗(流通経済大柏高→流通経済大)で4バックは右SB後藤田、CB蓑田広大(青森山田高→法政大)、CB生駒仁(鹿児島城西高→横浜FM)、左SB角田。中盤はMF田部井涼主将(前橋育英高→法政大)とMF宮本優太(流通経済大柏高→流通経済大)のダブルボランチで右MFには菊地泰智(流通経済大柏高→流通経済大)が入った。

 日本は序盤、佐藤颯と荒木の2トップを中心にハイプレスを仕掛け、田部井や宮本のところでボールを奪うシーンを増やす。決定機こそ作り出すことはできなかったものの、幾度かクロスまで持ち込み、相手DF陣にプレッシャーをかけていた。

 だが、前半16分に先制点を奪われてしまう。中盤で一度相手ボールを引っ掛けながらも奪い返されると、左中間から抜け出され、最後はGK薄井のニア側へシュートを撃ち抜かれて0-1。相手のスピードある攻撃に後手を踏んでしまい、シュートまで持ち込まれての失点となった。

 それでも日本はすぐに同点に追いつく。18分、左サイドの田中が中央の田部井へ繋ぐと、田部井はオーバーラップした左SB角田へ展開。相手DFに縦のスペースを切られた角田だが、判断良く中央へ持ち込むと、荒木と2度のワンツーで中央へ抜け出す。最後はGKとの1対1から左足シュートをゴール右隅へ流し込んだ。

 前日、失点に繋がるミスをしていた角田の“汚名返上”となるファインゴール。失点直後の得点によって試合を振り出しに戻した日本は、前半終了間際から佐藤颯を1トップとした4-5-1にシフトし、サイド攻撃から勝ち越し点を目指す。後半立ち上がりには右サイドからカットインした佐藤颯がドリブルシュート。だが、前掛かりになったSBの背後のスペースを突かれ、強引に仕掛けてくるブレーメンの突破が日本側のファウルとなるシーンが増えてしまう。相手にFKを続けて与えるなど、押し込まれる時間帯が続いた。

 日本は11分に荒木と田中に代えてFW町野修斗(履正社高→横浜FM)とMF井上怜(市立船橋高新3年)を同時投入。その直後に前線でのインターセプトから井上がチャンスを迎え、19分には田部井のループパスに町野が反応したが、シュートが枠を外れて1点を奪うことができない。オープンな展開となった終盤戦。薄井の思い切った飛び出しやDF陣の身体を張ったプレーに支えられた日本はCKなどから2点目のゴールを目指し続けたが、1-1のまま試合終了。予選リーグ突破は王者・ザルツブルクとの最終戦に委ねられることになった。

 角田はザルツブルク戦へ向けて「絶対に勝たないといけない。全員分かっていると思いますけれども、(雨の影響で)下も悪い中で、一つひとつのプレーを確実にできたら勝てるんじゃないかと思います」と一つひとつのプレーにこだわる考えを口にし、平野監督は「彼らは選手権の一発勝負を経験している。どのようなプレーをするのか楽しみ」と期待していた。

 この日の出発前、指揮官は2連戦へ向けて「総力戦。みんなの力を一つにすること」を選手たちに求めていた。ザルツブルクに勝てば、他の試合結果関係なく準決勝進出が決まるだけに、日本は総力を結集して王者を叩く。

(取材・文 吉田太郎)
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