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「1秒1秒が幸せやったっす」…神戸18歳MF佐々木大樹、プロ初スタメンで初ゴール!!

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プロ初ゴールが決勝点となったMF佐々木大樹(写真左)

[4.4 ルヴァン杯GL第3節 湘南0-3神戸 BMWス]

 「ボールを持てば何かやってくれる」(吉田孝行監督)。そう評される18歳がプロ初スタメンで期待に応えた。ヴィッセル神戸MF佐々木大樹はルヴァン杯第3節の湘南戦で、こぼれ球に詰めて先制点を記録。これがチームの決勝点となり、「めっちゃうれしいっす。ほんまに」とはにかんでみせた。

 ヴィッセル神戸U-18から昇格したばかりの佐々木は、3月14日のルヴァン杯鳥栖戦(○2-0)で途中出場し、念願のトップチームデビュー。そしてこの日、待ちに待った初先発を果たした。「楽しみやったですね。途中からだと入りにくい部分はあるんですけど、最初からというのはうれしかったです」。

 そんな想いをぶつけるかのごとく、佐々木は立ち上がりからエンジン全開だった。前半1分、キックオフからPA右寄りをドリブルで駆け抜けると、折り返しからFWウェリントンのシュートを誘発。「ちょっとボールが緩かったですね」と後悔を残したが、30分と経たないうちに“その瞬間”はやってくる。

 前半23分、FW渡邉千真のヘディングシュートがGK秋元陽太に阻まれると、ボールは左ポストに当たって右ポスト脇へ。「ちょっと来そうやなって思ったんで、ちょこちょこって行ったら、ほんまに来たんで」。左足で合わせたボールはクリアを試みた相手DFの股を抜け、ゴールラインを超えていった。

 見た目は“ごっつぁんゴール”とも取れるシーンだったが、本人は“機転”を利かせたゴールだと説明する。「狙ってないように見えると思うんですが、股の間を狙った記憶があるんですよね(笑)」。はっきり「狙った」と言い切らないところが佐々木らしさではあるが、「次はゴールというゴールを取りたい」と第2弾への意気込みを口にしていた。

 その後は「前半にゴールを決めて、気持ち良くゲームに入れていましたね」と目を細めた指揮官の支えもあり、試合終了のホイッスルまでピッチに立った。「1秒1秒が幸せやったっす」。プロ生活の第一歩を踏み出したばかりの18歳にとって、5802人の観客が入った公式戦は格別のものだったようだ。

 昨季のトップチーム昇格が決まった後には「もっと泥臭さを出していきたい」と話していた佐々木。そんな武器をプロの舞台でも発揮することができ、さらにチームを勝たせたことが自信になったという。「Jリーグでも使ってもらえるようにルヴァン杯でアピールして、Jリーグに出たらJリーグで決めて、東京五輪代表を狙っていきたい」。一つ階段を上った18歳の視線の先には、次のゴールがいくつも見えている。

(取材・文 竹内達也)
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