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[MOM2465]福岡U-18DF常陸宙太(3年)_最少失点掲げる172cmCB、気迫の守りと好カバーで無失点

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好守でアビスパ福岡U-18を支えたCB常陸宙太

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.7 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 C大阪U-18 0-0 福岡U-18 ヤンマー]

 新チーム始動から計画性を持って守備からチーム作りを進めてきたというアビスパ福岡U-18は0-0で勝ち点1獲得。特に常陸宙太(3年)と小嶋和典(3年)の両CBはチャレンジ&カバーと横へのスライドの部分など集中力を欠かさずにプレーし続け、無失点に貢献した。

 藤崎義孝監督も身体を張った守りとスピードなどについて評価していた常陸は、左SBとしてプレーする機会も多いという172cmの左利きCB。「自分は個人で勝つ部分をストロングポイントにしている。負けてはいけないと思ってやっていました。小柄なので空中戦は苦手でも、球際だったり、スペースへ抜けたボールをマイボールにしたりすることを意識しています」という常陸のプレーは印象的だった。

 裏へ抜けたボールや、後方から前の選手を追い越して飛び出してくるC大阪U-18の選手に素早く対応。前半には身体を投げ出してのタックルを決めたほか、冷静なカバーリングで幾度もボールをインターセプトしていた。そして激しく相手のボールホルダーに身体を当てる部分や、シュート、クロスを打たせない部分も徹底。後方から飛び出してくる相手に苦戦したこと、背後を取られそうになった場面もあったことを認め、反省していたが、それでも無失点で90分間を切り抜けた。

 CBとして参考にしている選手はバルセロナのCBマスチェラーノなのだという。「マスチェラーノ選手とか小さいけれども、ピケ選手と2人でやっている。(小柄でも世界トップレベルと戦っているところを)見ると、自分でもやれることはたくさんあるのかなと思います。球際で負けるシーンがほとんどないので真似したいですね」。この日、相手の長身FW相手に球際で健闘し、カバーリングも安定していたが、CBとして起用されている期待に応えるため、本人は空中戦含めて全てのプレーで相手を上回ることを目指している。

 この日はC大阪U-18にチャンスを作られたと感じているだけに、次の試合ではその回数を減らしてGKに負担をかけないこと、そしてより内容の良い守りで無失点に抑えることを目指す。「今年はしっかりリーグ優勝を目標に勝ち点を積み重ねて、失点は最少失点を目指してやっていきたい」。昨年、チームはリーグ2番目に多い52失点で8位。今年は優勝と最少失点を目指してリーグ戦を戦う。

(取材・文 吉田太郎)
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