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1点に泣き、得失点にこだわってきた広島ユース、「惜しい」シーン作るも…

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サンフレッチェ広島ユースのMF松本大弥主将

[4.7 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 神戸U-18 1-0 広島ユース ヤンマー]

 サンフレッチェ広島ユースの沢田謙太郎監督は「(内容としては)良い試合だと思います」と認めた。緊張感高い展開の中、流れを引き寄せて特に後半は神戸U-18ゴールを再三脅かしていた。だが、試合終了6分前の失点によって0-1で敗戦。良い試合だった、で終わってはならない。それだけに、指揮官は「(この試合は)良い試合ではなく、次に進むための試合」と選手たちに求めていた。

 昨年、広島は勝ち点42で神戸と並びながらも得失点1差で優勝を逃している。その悔しい思いをピッチ内の選手、ピッチ外にいた選手ともに忘れていない。MF松本大弥主将(3年)は「自分はピッチに最後立っていて、見ている他のチームメートも悔しい思いをしている。練習から得失点にこだわることは意識していますね」と口にする。

 この日は押し込まれた序盤を我慢強い守りで切り抜けると、ハイプレスから流れを引き寄せた。失点しないまま試合を進めた広島は逆にMF大堀亮之介(3年)やMF土肥航大(2年)らが起点をつくり、相手SBの背後を突く攻撃。特に後半には“触れば1点”というようなクロスが幾度もゴール前を横切った。

 それでも課題だという得点力不足が敗因となって敗戦。こだわってきた部分はまだ得点に繋げるまでに至らず。沢田監督は「獲りたかったけれど、簡単に獲らせてくれなかった。(中央からの攻撃、サイド攻撃ともに)みんな惜しいだから」と残念がり、松本も「多分相手よりは決定機は多く作っていた。得点力は課題」と首を振っていた。

 その松本は前半からハードワークを続けて球際の攻防で上回るポイントになっていたが、攻撃を落ち着かせることができなかったことを反省する。そして足が攣りかけていた後半27分に交代。「自分がチーム引っ張らないといけないというのがあるけれども、きょうはチームに迷惑をかけたというのがある」と振り返った主将は、「この負けを次に活かしたい。次もガンバ(大阪ユース)でなかなか強いと思うんですけれどもそこに勝ってチームが上がっていければいい」。練習から、より得失点にこだわって結果に繋げる。

(取材・文 吉田太郎)
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