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[MOM2470]名古屋U-18MF村上千歩(2年)_熊本出身、「名古屋でプロ」誓うMFが劇的同点弾

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後半43分、名古屋グランパスU-18MF 村上千歩が同点ゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.8 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 G大阪ユース 5-5 名古屋U-18 ヤンマー]

 後半39分にMF田邉光平(2年)のゴールで同点に追いついた名古屋グランパスU-18だったが、その2分後に失点。勝ち点が遠のいたかと思われたチームを熊本出身の2年生MF 村上千歩が救った。

 後半43分、名古屋は右CKのチャンス。これはDFにクリアされたものの、セカンドボールに反応した村上がPA外側から右足を振り抜く。「シュートでしっかり終わることを意識して、コースではなくボールの芯に当てることを意識しました」という村上のグラウンダーの一撃が、ニアサイド側のゴール右隅に突き刺さった。

 ゴールを決めた村上は飛び上がって右手でガッツポーズ。起死回生の同点弾に喜びを爆発させた。その村上はこの日、同点ゴール以外の部分でも印象的なプレー。右サイドからのドリブル突破やパスを出した後の動きでDFを振り切り、チャンスを作り出した。そのテクニックと、連続性のある動きでG大阪ユースを苦しめつつ、相手DFの状況を見極めて意図的に攻撃を遅らせるなど組み立て直す冷静さも。加えて試合終盤には右サイドからのワンツーで相手を押し込む一因となるなど、左MF手嶋秀(3年)とともに攻撃を牽引していた。

 古賀聡監督が「彼はアクションを起こせる選手なので、相手の背中を常に取りに行ける。(また)予測の早い選手ですので非常にチームに動きを与えてくれる存在ですね」と評するアタッカーは、冬場に取り組んできた自身のプレーに手応えを感じた様子。「オフシーズンから動き続ける、出したら動くということをしっかりしていた。ストロングポイントになってきていると思います」と頷いていた。

 村上は熊本のFC.CONQUESTA出身。熊本地震が起きた16年春から名古屋でプレーするMFは「名古屋でプロになって熊本地震もあったので、支えてくれる人を勇気づけられるようにと思ってきました」という。その誓いを実現するためにも名古屋U-18で活躍し、トップチームから声のかかる選手になる。

 今年の目標は「チームとしても頂点を狙っているんで、一人ひとりが責任を持ってプレーしていきたいですし、最後は笑って優勝トロフィーをあげたい。2年生ですけれどもリーダーシップを持ってやっていきたい」ときっぱり。ピッチに立っている責任を持ってプレーし、今後も結果を残し続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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