beacon

[MOM2472]東福岡FW大森真吾(3年)_走って、戦って、ゴールも。「背中で見せた」エースFW

このエントリーをはてなブックマークに追加

東福岡高を背中で引っ張ったFW大森真吾

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.8 高円宮杯プレミアリーグWEST第1節 京都U-18 1-5 東福岡高 キンチョウ]

 東福岡高を背中で引っ張った。1-1で折り返した前半、東福岡は連動した守備からショートカウンター、サイド攻撃を連発。特に印象的なプレーを見せていたのがFW大森真吾(3年)だ。

 前線で自ら競ったボールにいち早く反応してDFにユニフォームを引っ張られてもキープし、切り返しを交えたドリブルから強引にシュートまで持ち込んでゴールを奪おうとする。加えて、失ったボールに対し、切り替えの速い、そして迫力のある守備を連発。「(主将の)中村拓也が外れて自分がキャプテンマークを巻いている。自分がやってやろうと。チームもあまり勝てていなかったので、自分が引っ張っていこうと。気持ち込めて走りました」。これまで以上にボール、ゴール、そして勝利に対する執着心を感じさせるようなプレーを続けていた。

 1トップから右SHへポジションを移した後半20分以降もハードワークを継続。前線での競り合いでボールを収めて3点目の起点となると、試合終了間際には右サイドから右足ミドルを打ち込む。左ポストの外側から変化してゴール左隅を捉えるファインショットで、今季のプレミアリーグ初得点をマークした。

「それまで結構いいボール来ていたのに外していた。このままでは終われない、と。あのコースは自分の中では得意な方なので思い切り振り抜きました。(総監督の)志波先生にも、ハーフタイムに『もっとスイングを速くして、シュートスピードを上げろ』と言われていたので意識した」と大森。アドバイス通りに狙ったシュートで会場をどよめかせた。

 182cm、72kgの身体と推進力あるドリブル、シュートセンスも兼ね備えた大森は1年時に早くもプレミアリーグでゴールを決めるなど期待されてきたストライカー。だが、前線の柱になるかと思われた昨年はプレミアリーグで4得点を挙げたものの、夏冬の全国大会では全て交代出場で無得点に終わっている。エースストライカーとしての期待を担う新チームでも十分な活躍をしてきた訳ではない。

「全然点取れなくて、シュートまでは行けているのに質がなかったり、決められなかったら悔しいし、練習から一つ一つのプレーの質を上げないといけないと思ってやってきた」。そのFWに対して森重潤也監督も背中を押す。3月末から行われた船橋招待大会では「背中で見せろ!」と檄。発奮してプレーが変化した大森はキャプテンマークを巻いてプレーしたこの日、指揮官も「ぐっと伸びたかな」と評するパフォーマンスで勝利に貢献した。

 大森は「ここ2年、結果が出ていないので全国獲って東福岡の名前をまた全国区にしたい」と意気込む。そのために、今後も継続して気迫あるプレーを見せ、チームを楽にするためにゴールを連発する。

(取材・文 吉田太郎)
●2018高円宮杯プレミアリーグWEST特集

TOP