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[MOM520]明治大FW狩土名禅(2年)_開花期待、“バイリンガル”大型ストライカー

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FW狩土名禅は流通経済大戦に途中出場して決勝ゴールを奪った

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.14 関東大学L1部 流通経済大2-3明治大 味フィ西]

 大型FWが値千金の決勝ゴールを奪った。2-2で迎えた後半43分、明治大はCKからゴール前の混戦を作ると、ファーサイドで待ち構えたFW狩土名禅(2年=桐生一高)が倒れ込みながら左足で押し込む。わずか3分前に投入された“スーパーサブ”が開幕連勝へと導いた。

 狩土名禅。「かるどな・ぜん」と読む。名前からも分かるように、外国籍の親を持ち、アルゼンチン人の父と日本人の母の間に生まれた。日本生まれだが、15歳までの8年間は父親の仕事の関係でアメリカで過ごした。基本的に父親とは英語、母親とは日本語で会話するというバイリンガルだ。

 日本でサッカーをやりたいと高校を探して来日。高校サッカーの名門である桐生一高に入学。父親はニューヨーク、母親は東京、兄はカナダに留学、そして禅は群馬で過ごすという家族バラバラの生活を送ったのだという。

 身長188cmを誇るレフティーの大型ストライカー。桐生一高時代にはU-18日本代表にも選出され、ロシア遠征を経験した。高校卒業時時点での評価も高く、練習参加後に獲得オファーを出したJクラブもあったほどだ。

 しかし冷静な自分がいた。「レベル的に高校から行っても出れない。まずは明治大でしっかり力をつけてから挑戦したいと思ったんです」。今でも当時の担当スカウトは気にかけてくれているといい、「2年後にもう一回声がかかったら行きたい。恩返しがしたい」と、思いを強めている。

 代表返り咲き。1998年5月12日生まれの狩土名は2020年に22歳になる東京五輪世代でもある。「代表にもう一回入るのが大学を通しての目標でもあります。全日本選抜にも選ばれてみたい。僕みたいなタイプがあまりいないというか、身長が高い選手が日本にあまりいない。僕の特長を生かしながら、日本人の良さを出して、いざ呼ばれた時にしっかり結果を残せるようにしたい」。

 目標は大きく「世界で通用する選手になりたい」。目標とする選手は元フランス代表のFWティエリ・アンリだ。ただ海外でのプレーでプレーするにあたって、言葉の問題がクリアされていることほど有利なことはないが、根本的なサッカー面での評価を高めていく必要がある。FWのポジション争いが激しい明治大にあって、現状“スーパーサブ”の域を抜け出ずにいる。

 しかし怪我にも悩まされた昨年を乗り越えて、大学2年目で決めた公式戦初ゴールは自信にしたい。「スーパーサブという形ではなく、スタメンを狙う覚悟でいる。(村田)航一くんにも(佐藤)凌我にもいいプレッシャーを与えられたんじゃないかなと思います」。強い覚悟を持って、飛躍を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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