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修羅場をくぐった浦和、次なる敵はミシャ札幌…大槻監督は新体制引き継ぎへ最後の仕事

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ミシャダービーの行方は

 J1リーグ第9節が21日から22日にかけて開催。埼玉スタジアム2002では、ともに3連勝と勢いに乗る浦和レッズ北海道コンサドーレ札幌が対戦する。

■大槻体制で自信を取り戻した浦和
 浦和が勢いを取り戻している。開幕5試合勝利なしと絶不調に陥り、堀孝史監督との契約を解除すると、暫定監督に大槻毅育成ダイレクターが就任。7日に行われたベガルタ仙台戦で初勝利を飾ると、続くヴィッセル神戸戦、清水エスパルス戦と1点差のゲームをモノにして3連勝を達成。

 慣れ親しんだ3バックシステムに戻し、満遍なく選手を起用したことで、チームの自信を取り戻し、モチベーションを上げることに成功した。髪をオールバックで固め、獲物を捉えるような鋭い眼差しで選手へ檄を飛ばす。そのエキセントリックな一面もまた、チームの雰囲気をガラリと変えた要因の1つに挙げられる。

 そして19日、浦和は新指揮官に鹿島でリーグ3連覇を達成した名将、オズワルド・オリヴェイラ氏を招へいすることを発表。25日の柏レイソル戦から指揮を執ることが決定した。これにより大槻監督は、この札幌戦が最後のゲームとなる。

 今節は、2012年から5年半に渡り浦和を指揮したミハイロ・ペトロヴィッチ監督率いる札幌と激突。ペトロヴィッチ監督も札幌で3バックを用いており、仙台戦で見せたミラーゲームの再現が期待される。ここ2試合、ウイングバックには菊池大介とルーキーの橋岡大樹が起用されており、前節の清水戦は、その両ウイングバックから、興梠慎三の2ゴールが生まれている。札幌戦もこの両翼の働きが勝敗を分かつポイントとなりそうだ。「相手に走り負けないこと」を体現し続ける浦和。ホーム埼スタでの4連勝達成を虎視眈々と狙う。

■古巣との戦いに臨むミシャ
 一方の札幌も現在リーグ3連勝中と波に乗っている。引き分けを挟むと5戦無敗で、順位は4位につけている。前節の柏レイソル戦では、チャナティップや、福森晃斗、ジェイといった主力を欠きながら、2-1と鮮やかな逆転勝ちを収めた。

 柏戦では2シャドーの一角に入った三好康児が躍動し、宮吉拓実と都倉賢のゴールをお膳立て。「常に相手に脅威を与えられた」とチームの戦い方に手応えを感じていた三好は、今季川崎フロンターレから期限付き移籍で加入。ここまで全試合に出場し、チームトップの3アシストを記録している。三好だけではなく、宮吉や駒井善成といった新戦力もフィットしつつあり、ペトロヴィッチ監督は「札幌は非常に選手層の厚いチーム」と太鼓判を押す。

 さらには、都倉が現在3試合連続ゴール中と絶好調で、その3得点はすべて後半に生まれている(69分以降)。重要な局面で結果を残し続けるエースの存在は札幌にとって非常に大きいはずだ。

 そして、ペトロヴィッチ監督にとっては、2012年から5年半過ごした古巣との戦い。柏戦後に「私は毎年浦和で上位争いをしていたが、私がいなくなった瞬間から、個の能力の選手がいなくなったね」と浦和について言及していた指揮官。最高の状態で迎える浦和戦でどんな戦いを見せるのか。J1でのクラブ史上初となる4連勝が懸かる一戦でのミシャの采配に注目だ。

 ミシャダービーの行方は果たして?試合は21日の16時に埼玉スタジアム2002でキックオフを迎える。

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