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[プレミアリーグEAST]「伸びしろがある」清水ユース、伏兵ハットで待望の初勝利!! 柏U-18は悔しい3失点連敗

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3得点目を決める清水ユースFW山崎稜介(2年)

[4.22 高円宮杯プレミアリーグEAST第3節 柏U-18 2-3 清水ユース 柏人工芝]

 高校年代最高峰の高円宮杯JFA U-18サッカープレミアリーグEASTは22日、第3節を各地で行い、昨季2位の清水エスパルスユース(静岡)は敵地で柏レイソルU-18(千葉)と対戦した。昨季最終節、引き分け以上で優勝というホームゲームで敗れた因縁の相手との一戦。FW山崎稜介(2年)の3得点で逆転劇を演出し、待望の今季初勝利を手にした。

 平岡宏章監督は「レイソルさんのスタイルは分かっていたので、粘り強く辛抱できるかがテーマだった。よく実行してくれていた」と選手たちを素直に称えた。今季は開幕2連敗という苦しい幕開け。最近は「パスがつながる回数が増えていた」と改善傾向だっただけに、結果が出たことで「自信になるのではないか」とホッとした様子を見せた。

 試合の立ち上がりは、様子を見合うような展開が見られた。互いに自陣からのビルドアップを狙いつつも、コンパクトなスペースの中で効果的に前進することができず。前線に良い形でボールが入るような機会はわずかしかなく、気温25度を超えるコンディションの影響もあって見どころは少なかった。

 ところが前半25分、約1分間の飲水タイムが取られると、直後に試合が動いた。同27分、柏U-18は初先発となったMF田村蒼生(1年)が右サイドで前を向き、大外を走ったウイングFW細谷真大(2年)にパス。フリーの状態で中央に低いクロスを送ると、滑り込んできたFW森海渡(3年)がワンタッチで流し込んだ。

 さらに前半30分、森のポストプレーからMF小野寺巧(3年)がスルーパス。抜け出したFW正田徳大(3年)の突破はオフサイドになったが、ここで清水ユースベンチが早くも動く。同32分、2トップの一角に入っていたFW川本梨誉(2年)に代わって、この日がプレミアデビュー戦となる山崎がピッチに立った。

 すると直後の前半33分、山崎はMF青島太一(2年)からのクロスを胸で収め、PA内に侵攻。一度はボールを奪われたが、クリアに反応して惜しいファーストシュートを放った。さらに清水ユースは同43分、開幕からレギュラーをつかんでいるMF成岡輝瑠(1年)が相手DFを脅かす突破を見せ、勢いのある形で前半を終えた。

 ハーフタイムには、指揮官に「シュートが少ない」と指摘された清水ユースだったが、後半はすぐさま積極性を見せる。後半1分、MF佐野陸人(3年)のクロスからゴール前に攻め込むと、こぼれ球に反応した青島のシュートはDF杉井颯(3年)がブロック。同2分にも、主将で10番を背負うFW齊藤聖七(3年)がカットインから狙った。

 柏U-18もセットプレーを中心に見せ場をつくったが、次にスコアを動かしたのは清水ユースだった。後半15分、敵陣左寄りを起点とした速攻から成岡がつなぐと、ボランチのDF栗田詩音(3年)がスルーパス。ギリギリで抜け出した山崎がGK小久保玲央ブライアン(3年)との1対1を制し、冷静にゴールを陥れた。

 さらに後半18分、清水ユースはパスの出しどころがなくなった杉井の持ち上がりを密集で奪うと、佐野がつないだボールは再び山崎のもとへ。指揮官が「常にゴールを目指している典型的なストライカー」と認める背番号19がまたしてもゴールに流し込み、わずか3分間で逆転を果たした。

 しかし、柏U-18も譲らない。直後の後半19分、右サイドをDF貞廣大輔(3年)が駆け上がり、いったん作り直して細谷にパス。再三鋭いドリブルを見せていた背番号14が単独突破からニアに送ると、1年生の田村がワンタッチで流し込み、試合は再び振り出しに戻った。田村は同20分、MF山田雄士(3年)との交代でピッチを退いた。

 その後は互いにハイテンションで攻め上がるオープンな展開に。後半22分、柏U-18が細谷のシュートが惜しくも枠を外れると、清水ユースGK梅田透吾(3年)のビッグセーブに阻まれる場面も。飲水タイム明けには清水ユースにチャンス。同25分、左サイドを突破した齊藤のシュートは杉井にブロックされ、同30分の栗田のミドルは枠を外れたが、徐々にゴールへと近付いていった。

 すると後半43分、清水ユースがついに均衡を破る。最終ライン裏へのボールに齊藤が走り込むと、杉井と山下に競り勝ってPA右を突破。深くえぐってからのクロスがGK小久保の股をくぐり抜けると、ファーサイドに走り込んだ山崎がワンタッチで合わせた。山崎はこれでハットトリック達成。鮮烈なプレミアデビュー戦となった。

 後がなくなった柏U-18はDF真家元彦(3年)らを前線に上げ、パワープレーを展開。だが、勢いを失わない清水ユースに対し、なかなか押し返すことができない。清水ユースは後半アディショナルタイム4分、3得点の山崎に代わってペルー出身FWノリナガ・エリックを入れて時間を使うと、そのままタイムアップ。昨季最終節のリベンジを果たした。

 清水ユースは「緊張でガチガチになり、プレッシングにとまどっていた」(平岡監督)という開幕節から着実に前進し、うれしい初勝利。選手たちには「伸びしろがある」と訴え続ける指揮官は「早いうちに課題が出たのは良いこと」とスタートダッシュ失敗を前向きに受け止め、「少しずつ課題を克服しながらやっていきたいです」と前を見据えた。

 一方、前節に続いての3失点を喫した柏U-18の山中真監督は「選手たちはすごく走っていたし、すごく闘ってくれた。でも、細かい部分を見れば1対1の守備、攻撃の判断の部分など課題がある」と指摘。この日は主軸選手が関わる局面の後れが勝敗に響いていたが、「中心選手に課題があるのはポジティブに捉えている。彼らが向上していけば、チームも向上していけるということ。良い意味で次につなげていきたい」と意気込んでいた。

(取材・文 竹内達也)
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