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[MOM2484]日大藤沢MF植村洋斗(2年)_注目テクニシャン、“やりたい放題”の前半と課題の後半

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余裕のある動きで相手のマークを外す日大藤沢高MF植村洋斗

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.28 関東高校大会神奈川県予選5回戦 藤沢清流高 0-1 日大藤沢高 日大藤沢高G]

 本人は前半について「“やりたい放題”にできた」と微笑み、日大藤沢高の佐藤輝勝監督も「前半は良かった」と頷く。一方で指揮官は「後半、消えていた」と指摘することを忘れず、本人も運動量が落ちたあとのプレーを猛省していた。それでもMF植村洋斗(2年)はこの日、ハイレベルなパフォーマンスを見せていた印象だ。

 試合序盤、左サイドでの鋭いドリブルによってDF2人を置き去りに。決定機を作り出すとさらに8分にはカットインから右足シュートを枠に飛ばした。シャドーの位置からDFライン近くまで下がって攻撃を組み立て、前方のスペースが空けばドリブルで前進。違いを生み出すようなテクニックと読みの良い守備でも貢献度の高かったMFは、36分にもスルーパスでFW小林来生(2年)の決定機を演出するなど、思い通りのプレーを続けていた。

「攻撃は(佐藤)監督にも自分が起点になってやれと言われていて、自分が組み立てること、攻撃のスイッチ入れることとか意識しています。今年は自分中心で勝たせたいのがある」という言葉通りの前半。ただし、後半は疲労感のある中でボールを受ける動きをすることができなかった。ボールが入れば収まりどころになって時間を作ったり、個の力で数10m前進して見せたりしていたが、その回数はわずかでロストするシーンも。その影響もあってチームは逃げるようなクリアが増えてしまい、試合の流れを相手に奪われていた。

 存在感を示して勝利したが、周囲に救われた試合でもあった。守備陣に感謝したMFは「自分は守備よりも攻撃。自分にボールが入った時に周りを使って動かして最後フィニッシュとか、自分の中で選択肢はいっぱい持っているつもりなので活かしていきたい。(チームは)まだまだこれから。決定力が上がらないと勝てる試合も勝てない。決定力を課題に毎試合やっています。チームはまずインターハイと選手権に出ること。個人としては今年は勝負の年になるので、チームの中心となってプレーして、プロとか大学とかの人に見てもらいたい」と力を込めた。

 昨年のインターハイは1年生ながら準優勝チーム・日大藤沢のスタメンを張り、注目度を高めた。だが、選手権予選は湘南学院高に研究され、厳しいマークを受ける中で沈黙。相手にスペースを消される中で仕事ができずに敗れた。チームの力になることができなかった冬。目標をプロと公言するMFはそれから「研究されても上手くいくようにしたい」と成長を目指している。

 昨年12月のU-16全国ルーキーリーグ交流大会ではMVPを獲得し、チームの“全国制覇”に貢献。上級生たちの中で揉まれてきたことで、同じ世代の選手たちに力の差を見せることができるようになったと感じている。ただし、満足せずにMF岩嵜颯太らチーム内にもライバルと競争しながらより上へ。そして、憧れの存在であるMFトニ・クロースのように何でもできる選手、苦しい時にチームを救うことのできる選手になる。

(取材・文 吉田太郎)

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