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[Rookie League]2年後に地元インハイ控える前橋商FW坂本、打倒・前育誓う

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ゴールを喜ぶ前橋商高のFW坂本治樹(左)とMF上野大空

[4.30 Rookie League B Group第2節 前橋商高 3-4 西武台高 時之栖裾野E]

 群馬の伝統校・前橋商高は30日、「2018 Rookie League」B Group第2節で西武台高(埼玉)と対戦。前半30分に右サイドを抜け出したFW坂本治樹のシュートのこぼれをMF上野大空が詰めて先制すると、その1分後には相手のミスを抜け目なく突いた坂本がループシュートを決めて2-0とする。さらに34分にはMF樺澤崇斗が左サイドから出したパスで坂本がGKを引きつけると、最後は中央でフリーとなった上野が2点目のゴールを決めた。

 鮮やかな3連続ゴールによって3点を先取。西武台のビルドアップを前線からのプレスで限定してボール奪取。前線でセンスある攻守を見せる坂本やMF伊藤健を中心とした攻撃も噛み合っていた。だが、3点目を奪った直後の35分に1点を返されたことによって相手の息を吹き返してしまうと、持ちこたえられずに計4失点。悔しい逆転負けとなった。

 0-4で敗れた桐光学園高(神奈川)戦に続き、2連敗。この悔しさを今後への糧にしていくしかない。群馬県の高校1年生は、2年後の20年に地元・群馬開催予定のインターハイを控えている。出場枠2と全国へのチャンスが広がるだけに、各校がターゲットに考えていることは間違いない。前橋商もライバルに負けじと個性を磨き、チーム力を高めることを目指していく。

 そのチームを牽引する一人になりそうな存在が坂本だ。群馬県のユースダイレクターを兼任する中村楽コーチが「点も獲れるし、色々なことができる。サッカーセンスがある」と評するFWは練習場に一番乗りしてくるような情熱の持ち主。特別な身体能力を有している訳ではないが、相手にプレスをかけるタイミングやボールを引き出すタイミング、間の取り方が絶妙だった。

 FC太田に所属していた中学時代から地元では名の知れた存在。前橋商に進学した理由について、「育英を倒したいので前商で厳しく指導してもらおうと思ったからです」と言い切るFWは、前橋商進学後の1か月間でより考えてプレーするようになったという。

 強みは1対1からのシュート。加えて、現在は相手の状況を見て裏を狙うのか、下りてボールを引き出すのか判断しながらプレーすることを心がけている。憧れは日本代表FW大迫勇也。「自分はトップやっているんですけれども、大迫選手は収められている。自分も収めて相手の陣地から攻撃を始めたいと思っている」。高校での目標について「前育を倒すのが一番ですね」と語るFWは、より自分のできることを増やし、ライバルの脅威となって2年後の地元インターハイや全国舞台に立つ。

(取材・文 吉田太郎)
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