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システム変更など作戦成功!東国大が順大をストップ、今季初勝利に前田監督もご満悦

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主将MF石田勇大が決勝PKを決め、東京国際大が初勝利を挙げた

[5.3 関東大学L1部第4節 順天堂大2-3東京国際大 柏の葉]

 東京国際大順天堂大を3-2で下し、開幕4試合目で初勝利を飾った。

 順天堂大対策が奏功した。普段は2トップのシステムを採用する東国大だが、この日は1トップ2シャドーを取り入れた。「中盤を厚くして、相手に来させる作戦をとった。それが見事にハマった。選手にはこういうサッカーもあるよ、と。今まではずっと前からプレスを掛けてやっていたが、今日は後ろを出来るだけやられないようにと考えました。いいオプションができました」。かつて水戸を率いた経験を持つ前田秀樹監督にとってもご満悦の勝利になった。

 失点しても慌てない。この日の東国大はそれが出来ていた。前半11分に相手エースのFW旗手怜央(3年=静岡学園高)に先制点を献上するも、「相手が上手いのは分かっている」(前田監督)と割り切った考えで試合運びで、同13分のFW町田ブライト(4年=成立学園高)のゴールですぐに同点に追いつく。さらに同33分に勝ち越しを許すが、同44分にCKのこぼれ球を町田が押し込み、再び試合を振り出しに戻した。

 決勝点が決まった場面では冷静な判断が見られた。東国大は後半28分にPKを獲得。周囲は決めればハットトリックの町田が蹴ることを期待したが、キッカーは主将MF石田勇大(4年=水戸啓明高)に託される。これは練習での成功率などを考慮した決断で、前田監督も石田が蹴りように指示。「ブライトが結構外しちゃうんですよ。キャプテンだったら誰にも言われないだろうということで蹴らせました」と真意を明かした。

 東国大は開幕から怪我人が出ている状況が続き、なかなかベストメンバーが組めずにいる。この日も前節負傷したレギュラーCBの184cmDF小木曽佑太(3年=浦和ユース)が欠場。前田監督も「小木曽がいないから高さがない。今日はそれが心配だった」と話したように、簡単に裏を取られる場面もあった。

 それでも開幕から好調の順天堂大を下した事実は、今後の戦いに大きな自信になるはず。「いいムードで次に臨めることが大きい」と声を弾ませた指揮官は、「うちがいろんなところを食って、リーグを面白く出来ればなと思います」と不敵な笑みを浮かべていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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