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[球蹴男児U-16リーグ]1年生もアツい戦い繰り広げた宿敵対決。大津が4-3で東福岡に撃ち勝つ

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後半35分、大津高はMF坂本充(右)が決勝ゴール

[5.3球蹴男児U-16リーグD1第1節 大津高 4-3 東福岡高 大津球技場]

 九州の強豪校が長期に渡るリーグ戦を通して1年生選手の育成および指導者のレベルアップを図る「2018 球蹴男児U-16リーグ」が3日、開幕。開幕戦で組まれた大津高(熊本)と東福岡高(福岡)のビッグマッチは連覇を狙う大津が4-3で勝った。
 
 大津のMF荒木慶翔は「中学のときのチーム(ブレイズ熊本)の上手い人(MF青木俊輔、左SB野口明)が行っていたので、負けたく無かった。まだこれからもたくさん試合があるけれど、東福岡に勝てたのは自分的には結構嬉しい。他のチームにも勝っていきたいと思います」と素直に勝利を喜んでいた。

 九州の高体連チームとして唯一高円宮杯プレミアリーグを戦う東福岡と、昨年はプレミアリーグで戦っていた“公立の雄”大津。今年の九州新人戦決勝でも対戦(大津が3-1で勝利)している両雄の対戦は、互いに“1年生らしい”ようなミスも散見していたが、ライバル校の選手、関係者も唸るような高いスキルの応酬、スピード感の速い展開となった。

 立ち上がりの2分に大津は左サイドを崩してFW宮原愛輝がいきなり決定的なヘッド。大津はその後もセンス高い10番MF藤井瑛斗やMF一橋昌樹らがボールを動かし、仕掛けていく。だが、先制したのはすぐに試合に慣れてボール保持の時間を増やしていた東福岡。14分、テンポよく右から左へボールを動かすと、最後はMF上田瑞季のパスから左サイドでDFをかわしたFW原田卓郎が右足シュートを叩き込んだ。

 181cmCB重枝幸助と184cmCB左座佑真中心に守る東福岡は30分にも上田がクロスバー直撃のミドルシュート。流れよく試合を進めていたが、大津は28分、CB本多陸也の縦パスで抜け出した宮原が右足シュートをねじ込んで同点に追いついた。

 そして後半7分には、後半に動きが好転してパススタイルの中心になっていた荒木のCKからCB金子遼太郎がヘディングシュートを決めて勝ち越し。東福岡も17分にMF酒井大斗のダイレクトパスからFW日高駿佑が決めて同点に追いつくが、大津は直後に交代出場のFW長友陸翔が決めて再び勝ち越す。

 東福岡は交代出場の160cmドリブラー、酒井が右サイドで存在感。2、3人かわしてラストパスを供給するなど相手DFを脅かす。だが大津は最終ラインでよくインターセプトしていた金子らを中心に守ると35分、左ロングスロー後の混戦から交代出場のMF坂本充が右足シュートを決めて4-2。対してサイドからチャンスを作る東福岡も43分に日高のスルーパスで抜け出した酒井が右足で決めて再び1点差とする。

 3分以上のアディショナルタイムを消化する前に試合終了の笛が鳴り、一時騒然。再開後も東福岡がゴールを目指したが、「(選手たちも)絶対に負けられない相手、となっていました」(古閑健士監督)、「最後の方は走りの勝負だという、そういうところで耐えられたので良かった」(金子)という大津がライバルに1点差で競り勝った。

 荒木は大津での3年間の目標と、球蹴男児での目標について「大津での目標は3年間ずっと試合に出続けること。球蹴男児では3連覇を絶対にしないといけない」ときっぱり。目標達成、3年間の進化へ向けて大津が好スタートを切った。

(取材・文 吉田太郎)
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