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アトレティコが6年ぶり3度目のEL制覇に王手!“重戦車”D・コスタのV弾でアーセナル撃破

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先制点を決めたジエゴ・コスタ

[5.3 EL準決勝第2戦 A・マドリー1-0アーセナル]

 ヨーロッパリーグ(EL)は3日、準決勝第2戦を行った。ワンダ・メトロポリターノではアトレティコ・マドリー(スペイン)とアーセナル(イングランド)が対戦。1-0で勝利したアトレティコが2戦合計2-1とし、6年ぶりの決勝進出を決めた。なお、決勝戦は16日にパルク・オリンピック・リヨン(フランス)で開催され、アトレティコはマルセイユと戦う。

 2011-12シーズン以来、6年ぶり3度目のEL制覇を目指すアトレティコ。4月29日のリーガ・エスパニョーラ第35節アラベス戦(1-0)は、FWアントワーヌ・グリーズマンやMFサウール・ニゲスらを温存し、この試合に臨んだ。第1戦からスタメンは3人変更。MFガビとMFビトーロ、FWジエゴ・コスタが先発起用された。なお、退席処分となったディエゴ・シメオネ監督はスタンド観戦となっている。

 今季限りでアーセン・ベンゲル監督の退任が決まっているアーセナルは、1993-94シーズンに制したUEFAカップウィナーズ杯以来の欧州タイトルを狙う。直近のプレミアリーグ第36節マンチェスター・ユナイテッド戦(1-2)では、若手を多く起用し、主力を温存。この試合は第1戦と同じ11人を送り込んできた。

 第1戦は1-1に終わり、アウェーゴールを決めたアトレティコが優位な状況。アーセナルとしては、最低でも1点が必要だ。そんな中、アーセナルにアクシデント発生。前半7分、相手との接触はなかったが、DFローラン・コシールニーが芝に足を取られ、右足首あたりを押さえてピッチに倒れ込む。治療後、担架で外に運び出され、DFカルム・チャンバースと交代。アーセナルは早々に守備の要を欠くことになった。

 ボールの主導権を握ったのはアーセナルだが、ラストパスで精度を欠くなど、思うようにシュートまでつなげることができない。対するアトレティコは、グリエーズマンとD・コスタを中心に前線からプレスをかけ続け、37分、38分にはFKからMFコケ、グリエーズマンが惜しいシュートを放ち、チャンスを作る。すると、前半終了間際にスコアが動いた。

 アトレティコは前半アディショナルタイム2分、GKヤン・オブラクが前線に大きく蹴り出し、こぼれ球をMFトーマス・パルテイがグリエーズマンにつなぐ。グリエーズマンは、左サイドからゴール前へ斜めに走り込んだD・コスタにスルーパスを通し、D・コスタはDFエクトル・ベジェリンを腕で抑えながら左足で沈め、前半を1-0で終えた。

 まずは1点を返したいアーセナルは後半7分、FKの流れからウィルシャーのパスをPA中央で受けたMFアーロン・ラムジーが右足シュートを放つが、ミートできず枠を外れる。縦に素早い攻撃を遂行するアトレティコは8分、PA右でパスを受けたD・コスタがDFシュコドラン・ムスタフィをかわし、シュートモーションに入ったが、カバーに戻ったチャンバースに阻まれ、追加点のチャンスを逃した。

 試合は完全にアトレティコペース。D・コスタのポジショニングの良さとフィジカルの強さが際立ち、追加点は奪えないが、アトレティコの攻撃を牽引する。後半22分、PA左でD・コスタが相手を引きつけ、マイナスに折り返すと、フリーのグリエーズマンが落ち着いて左足を振り抜いたが、相手のブロックに阻まれた。

 流れを変えたいアーセナルは後半23分、ウィルシャーに代えて背番号77をつけるMFヘンリク・ムヒタリアンを投入。27分には、左CKの流れから相手のクリアボールをPA手前で回収したムヒタリアンが右足ボレー。これはわずかにクロスバー上に外れ、その後アーセナルがゴールに迫るシーンを作るが、同点に追いつくことができない。

 アトレティコは後半38分、得点だけでなく、前線からの守備でも走り回ったD・コスタがピッチに倒れ込み、FWフェルナンド・トーレスとの交代でピッチを去った。アーセナルとしては攻勢を強めたいところだが、43分にPA内でのチャンバースのパスミスからトーレスにシュートを打たれるなど、アトレティコの攻撃を止めるのが精一杯。試合はアトレティコが1-0で逃げ切り、2戦合計2-1として3度目のEL制覇に王手をかけた。

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