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「2点差はひっくり返せる点数」昌子は敵地での第2戦へ引き締め

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高い打点で競り合うDF昌子源

[5.9 ACL決勝トーナメント1回戦第1戦 鹿島3-1上海上港 カシマ]

 自分の得点という感覚もあったようだ。前半43分の先制点の場面について鹿島アントラーズのDF昌子源は「俺の点やった」と冗談交じりに指摘した。MF永木亮太の左CKに競り合いながら頭を振った。「全然ボールが見えなくて。“ボールどこ?”みたいな瞬間に当たった」。混戦の中、右こめかみの上あたりに当たったというボールはゴール右隅に飛んだ。

 相手GKがゴールラインぎりぎりでかき出し、こぼれ球をFW鈴木優磨が右足で蹴り込んだが、その前にゴールラインを越えていたようにも見えた。鈴木も「(昌子のシュートの時点で)入ったと思ったけど、自分の前に転がってきた」と振り返った。

 前半終了間際にセットプレーで先制したチームは後半立ち上がりの4分にも右CKからDF西大伍が加点。後半30分には相手のオウンゴールで3-0と突き放した。ところが、そのわずか1分後に失点。アウェーゴールを許し、3-1と追い上げられると、試合終盤は上海上港に押し込まれる時間が続いた。

 後半アディショナルタイムには相手のロングボールからFWウー・レイがゴール前に抜け出したが、決定機にシュートミス。からくも2失点目を免れた。16日に敵地で行われる第2戦を見据え、「(第1戦は)前半戦という位置づけ。後半戦が終わってから試合の感想は言いたい」と話す昌子だが、「3-2にならなくて良かったのか、1失点がいらなかったのか。3-2になってもおかしくない展開で、3-1で終わって良かったと思いたい」と指摘した。

 必要以上にネガティブになる必要はないが、決して安心できる点差でないことも分かっている。「2点差はひっくり返せる点数。サッカーでは2-0が一番怖いと言われるし、そういう展開みたいなもの」。そう気を引き締めると、「まだ前半戦なだけ。後半戦が終わって喜べたら」と力を込めた。

(取材・文 西山紘平)

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