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「トラップもできた」と李…仲間の判断に感謝する浦和マルティノス「ありがとうと伝えたよ」

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FW李忠成と喜びを分かち合う浦和レッズMFマルティノス

[5.9 ルヴァン杯GL第5節 浦和2-0名古屋 埼玉]

 待望の移籍後初ゴールを奪った。喜びを爆発させるのは当然だろう。しかし、浦和レッズMFマルティノスは強調した、「チームとして取れたゴール」だと――。

 チームプレーに徹した味方の判断から生まれたゴールだった。MF長澤和輝のパスから左サイドを駆け上がったMF武富孝介の折り返しに反応したのは、ニアサイドに走り込んだFW李忠成だった。昨年6月25日のJ1第16節以降、約10か月もの間、公式戦無得点の李にとって、自らのゴールでアピールしたい気持ちもあっただろう。しかし、判断は違った。

「点を取りたいから後ろに残るのではなく、ニアで誰かしらつぶれないとゴールは生まれない。僕もトラップはできたけど、後ろにマル(マルティノス)が良い位置にいるのが分かっていた。チームとして誰が一番点を取りやすいかを考えた」

 そして、「トラップもできた」という李は、より得点の確率が上がるであろうマルティノスにシュートを打たせるため、相手選手を引き付けた状況でスルーを選択。ゴール前でフリーになったマルティノスは、落ち着いて左足で流し込み、移籍後初ゴールを記録した。当然、マルティノスも李のプレーの重要性を理解している。だからこそ、仲間への感謝を示した。

「チームが連動していたし、クロスが良かった。それに李が走り込んで自分を見てくれていて、つぶれてくれた。チームとして取れたゴールだし、『ありがとう』と伝えたよ」

 チームはその後1点を加点して2-0の完封勝利を収めた。「勝利できたのはチームにとって良いこと」と満足気に語りながらも、「でも、自分のパフォーマンスはまだまだ。初ゴールにはなったけど、まだまだ決めていかないといけない」と初ゴールにも満足することなく、表情を引き締め直した。

(取材・文 折戸岳彦)
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