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[MOM526]東京国際大MF宇高魁人(2年)_後輩には負けられない、感覚を取り戻した点取り屋

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MF宇高魁人の大学初ゴールが決勝点になった

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.6 関東大学L1部第5節 東京国際大1-0専修大 東国大G]

 忘れていた感覚だった。後半7分、右サイドを突破したMF柳園良太(4年=西武台高)のクロスがファーサイドでフリーになっていたMF宇高魁人(2年=長崎総科大附高)まで届く。「ヤナくんに当ててもらった感じ」。頭に当てたシュートを難なくゴールネットに突き刺した。

 左MFで出場する宇高だが、長崎総科大附高時代はストライカー。高校3年時のプリンスリーグ九州では17得点を決めて、得点ランキング2位になった。

 しかし大学では壁に当たった。ルーキーイヤーの昨年は関東1部で14試合に出場したが、得点はゼロ。2年目の今季も開幕からレギュラーポジションを掴んでいたが、得点はなかった。そして前節の順天堂大戦ではスタメン落ち。そしてその試合でチームは3得点を決めて、今季初勝利を挙げていた。

「最近は自分はプレーが悪くて、今日の先発はラストチャンスのつもりだった。去年1年間、少しずつ出させてもらったけど、目に見えた結果が出せていなかった。自分が出ていない試合であれだけ点を取られたら、嬉しい反面悔しさもあった。自分が一番焦っていた。だから今日取れてホッとしています」

 元同僚、後輩の活躍が刺激になっていた。同会場の第1試合、勝利した駒澤大のスタメンには長崎総科大附高の先輩GK松村優太郎(3年)、同級生MF薬真寺孝弥(2年)、後輩MF荒木駿太(1年)の3人が並んでいた。その中でも荒木はこの日もゴールを決めて、早くも3得点。「違うチームの総附の選手が出ているのは刺激になるし、ましてや後輩の荒木が点を取ったので、負けてらんないなというのがありました」。

 宇高の言葉を借りれば、「やっとスタートラインに立った感じ」。感覚を取り戻した点取り屋は、次はゴール量産を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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