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雨中の壮絶肉弾戦…注目の上位対決はドロー決着、首位広島の10差独走許す

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注目の上位対決はスコアレスドローに終わった

[5.13 J1第14節 FC東京0-0札幌 味スタ]

 Jリーグは13日、第14節2日目を各地で行い、2位FC東京と3位コンサドーレ札幌が対戦した。降りしきる大雨の中で24589人が詰めかけた上位対決。互いに多くのチャンスをつくったが0-0で引き分け、首位を独走中のサンフレッチェ広島とFC東京の勝ち点差は10に開いた。

 ホームのFC東京は前節の川崎F戦(○2-0)から先発2人を変えた。第9節の清水戦で途中交代していたDFチャン・ヒョンスは5試合ぶりの先発出場。MF大森晃太郎がMF田邉草民に代わってスタートリストに名を連ねた。

 一方、前節G大阪戦(○2-0)から1人を変更した札幌。出場停止のMF三好康児に代わって、ここ7試合出場がなかったFWジェイが復帰を果たした。[スタメン&布陣はコチラ]

 先に決定機を得たのは札幌。前半2分、MF深井一希のクリアボールにジェイが抜け出し、チャン・ヒョンスを背負いながらシュートを放ったが、惜しくも右へ外れた。FC東京は同5分、波状攻撃からMF橋本拳人、FWディエゴ・オリヴェイラが狙うも、GKク・ソンユンらが防いだ。

 互いに強固な守備ブロックを敷いて守り、奪ったところからのミドルパスでチャンスをうかがう。札幌は前半25分、DFキム・ミンテの縦パスからFWチャナティップが落とし、左を抜けたMF菅大輝がクロスを配給。FW都倉賢、ジェイが合わせたが、最後はGK林彰洋が立ちはだかった。

 一方のFC東京は前半28分、大森のクロスにFW永井謙佑がボレーで合わせるも枠を外れる。だが、直後に決定機。同29分、MF東慶悟の縦パスを右インサイドレーンで受けた大森がスルーパスを送ると、鋭い加速で抜け出した永井がネットを揺らす。ところが、オフサイドがあったとしてゴールは認められなかった。

 札幌も前半34分、敵陣で菅がボールを奪い、ジェイに預けると、浮き球スルーパスでPA内に侵入。胸トラップからのシュートはポストに阻まれたが、こぼれ球を都倉が押し込み、先制点が入ったかと思われた。しかし、胸トラップの際にハンドがあり、こちらもノーゴール。互いに多くのチャンスをつくった前半はスコアレスに終わった。

 ハーフタイム明け、先に決定機を導いたのはFC東京。後半6分、中盤で耐えた橋本が右に展開すると、大森が室屋とのワンツーでPA右に抜け出して中央に折り返す。ニアで永井が合わせたが、惜しくも右に外れた。さらに同8分、永井のスルーパスから室屋がGKと1対1を迎えたが、左足シュートはク・ソンユンに防がれた。

 札幌は後半9分、左サイドを駆け上がった菅のクロスはDFに阻まれたが、こぼれ球を拾ったMF宮澤裕樹が後方にパス。受け取ったチャナティップが左足で狙ったが、これもわずかに枠外に終わる。FC東京も直後、室屋のクロスがゴール前を襲い、互いに得点に期待が高まってきた。

 札幌は後半12分、ゴール正面やや右からのFKを福森が鋭く落ちるキックで狙ったが、倒れ込みながら反応した林がセーブ。同17分、右サイドを突破した駒井のクロスにチャナティップが合わせるも、相手DFにスライディングで阻まれるなど、なかなかゴールには至らない。

 FC東京は後半25分、右サイドを崩して侵攻し、高萩のクロスに永井がダイレクトで狙ったが、ゴール前で構えていたDF進藤亮佑が肩でブロック。FC東京の選手たちはハンドがあったとアピールしたが、認められなかった。同31分には、太田の左CKに高萩が頭で合わせるも、わずかに左へ外れた。

 先に動いたのは札幌のペトロヴィッチ監督だった。後半34分、ジェイに代わってMF早坂良太、菅に代わってDF石川直樹の2枚替えを敢行。いずれも同じポジションに入った。一方のFC東京は同37分、大森に代わって4日前のルヴァン杯にも先発出場していた田邉を入れた。

 札幌は後半44分、右サイドを駆け上がった駒井のクロスに都倉が合わせるも、相手DFにかろうじてブロックされた。さらにアディショナルタイム、サイドからのクロス攻勢から立て続けにヘディングシュートを放ったが、いずれも林がビッグセーブ。お互いに対人戦で身体を張り、ゴール前のチャンスを多くつくった熱戦は、スコアレスドローで決着した。

(取材・文 竹内達也)
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