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巡り合った筑波大卒と流経大卒ルーキー…切磋琢磨する新潟MF戸嶋祥郎&FW渡邉新太

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アルビレックス新潟MF戸嶋祥郎(左)とFW渡邉新太

 筑波大卒のルーキーと流通経済大卒のルーキー。ともに今季からアルビレックス新潟に加入したMF戸嶋祥郎とFW渡邉新太は、チームの貴重な駒となるべく切磋琢磨して成長している。

 95年9月26日生まれで22歳の戸嶋は、J2リーグ第6節徳島戦でスターティングメンバーに名を連ねてリーグ戦デビュー。第14節終了時点で4試合(先発3試合)に出場し、ここ2試合は連続して先発出場を果たすなど、存在感を高めている。だが、本人は「(開幕前に描いていた)理想からは遠い」と現状に満足することはない。

「開幕から試合に出て、点を取るというイメージをしていたし、大学生活の4年間でずっと準備をしてきた。ある程度は自信があったけど、そこまで簡単ではなかった」

 そして、より高みを目指す上で、大きな刺激を受けているのが、同期となる渡邉の存在だ。95年8月5日生まれで22歳の渡邉は、地元・新潟の出身。新潟ユースからの昇格こそならなかったものの、流通経済大を経て、新潟へと戻ってきた。

 すると、戸嶋よりも一足早く、第4節横浜FC戦でリーグ戦デビューを果たすと、途中出場で経験を積み、第11節山口戦で初の先発出場。そして、第12節金沢戦でプロ初ゴールを記録すると、第13節大分戦で1得点、第14節千葉戦では2得点を奪い、3試合連続ゴールを記録した。さらに金沢戦の得点は決勝点、千葉戦の2得点はチームを逆転勝利を導くなど、貴重な勝ち点をもたらす活躍を見せている。

 戸嶋は「新潟出身の選手が新潟を救っている。ましてや同期が救っているのが、本当にすごい。彼がいる環境でプレーできるのは僕にとってプラスになっている」と、渡邉の活躍に刺激を受ける。一方の渡邉も「祥郎は献身的にプレーできる。練習から100パーセントでやるし、練習前の準備もすごい。そういうところは見習わないといけない」と戸嶋を意識しながら、日々を過ごしている。

 ここまでのリーグ戦では、戸嶋が4試合0得点に対し、渡邉は9試合4得点。「差が開いてしまった」と唇を噛む戸嶋だが、「自分ももっと頑張らないと、やらなきゃいけないという気持ちになっている。追い付いて、追い越せるようにしていきたい」と前だけを見据える。「『戸嶋がいたから今日は勝てた』と言われるような試合を多く作っていきたい。試合に出れる保証はないので、絶対的な存在になれるように少しずつ積み重ねていきたい」。

 22歳の大卒ルーキー同士。互いを刺激し合いながら、さらなる高みを目指していく。

(取材・文 折戸岳彦)
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