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[今日の言葉]「柳沢、玉田…巻」ドイツW杯メンバー発表で巻がサプライズ選出、久保は落選

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ドイツW杯のメンバー発表を行ったジーコ元日本代表監督(写真は2006年5月15日)

2006年05月15日
「柳沢、玉田…巻」(ジーコ)

 W杯のメンバー発表は数々のドラマを生んできた。12年前、2006年05月15日にはジーコ元日本代表監督(当時53歳)がW杯ドイツ大会のメンバーを発表した。サプライズはないと見られていたメンバー選出。しかし、GK、DF、MF、FWの順で発表されたメンバーリストは23人目にFW巻誠一郎(当時27歳・千葉)の名前があり、日本中を沸かせるサプライズ選出となった。

 FWメンバーを順に「高原、大黒、柳沢、玉田…」とジーコが読み上げ、最後の5人目に「巻」と発表すると、会場に集まっていた報道陣からは大きなどよめきの声が上がった。直前に行われた5月9日のキリンカップ・ブルガリア戦でゴールを挙げた巻はアピールに成功。代名詞のヘディングを武器に、泥臭くハードワークする姿勢が最後にジーコの心を射止め、本大会のメンバーに滑り込んだ。

 会見を見つめた巻は自身の名前が呼ばれた直後、きょとんとした表情で固まると、「まじすか」と小さくつぶやき、徐々に表情を緩めて喜びを噛み締めた。シンデレラボーイとして巻が脚光を浴びた一方で、名前が呼ばれなかったのはFW久保竜彦(当時29歳・横浜FM)。ジーコジャパンに貢献し、メンバー入りが有力視されてきた久保がまさかの落選となった。

 大会前にコンディションを上げていた巻、怪我から完全復帰していなかった久保。4年間でどれだけ代表に貢献しても、4年に1度の本大会にピークが合わなければ切符はつかめない。ジーコジャパンのラストピーストなった巻は本大会で第3戦のブラジル戦に先発出場を果たした。

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