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[関東2部]DF白井達也が“デジャブ”な2連弾!神大は東海大に完封勝利し、待望の今季初白星

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待望の今季初勝利に沸く神大

[5.19 関東大学L2部第6節 神奈川大2-0東海大 保土ヶ谷公園]

 関東大学リーグ2部の第6節が19日に各地で行われ、神奈川大東海大に2-0で勝利。開幕5試合で4敗1分だった神大にとって、待望の今季初白星となった。

 未勝利という苦しいチーム状況の中で固い立ち上がりとなった神大。一方、東海大はMF須賀丈太郎(4年=若松学園高稜高)やMF面矢行斗(2年=東海大仰星高)がロングスローを放ち、184㎝のFW半沢拓也に合わせる戦術で幾度とチャンスをつくっていく。しかし前半は互いに大きなチャンスがないまま、0-0で折り返した。

 東海大は前半終了間際にMF重田裕輝(4年=向上高)が負傷し、後半開始からFW大屋祥吾(2年=東海大相模高)と交代。後半3分には大屋のパスからFW堀越大蔵(4年=多摩大目黒高)が相手の守備陣の裏を抜け、PA左からシュートを放つが枠外に。9分には半沢がつないで再び堀越がPA右を突破しクロスを上げるがDFのブロックに遭い、神大の粘りの守備に再三阻まれた。

 後半13分、神大のCKになったタイミングで両者が交代カードを切る。東海大は半沢に代えてFW砂金大輝(2年=暁星国際高)を、神大は前節得点を決めたMF櫻井敬正(3年=仙台育英高)に代えてFW吉田蓮(4年=新庄東高)を投入した。

 すると、直後の右CKで神大が先制に成功する。MF久保田歩(4年=東北学院高)が左足で蹴り上げると、DF白井達也(3年=市立船橋高)が右足ダイレクト。鋭い弾道をゴールに突き刺した。

 先制を許した東海大はさらに攻勢を強める。後半23分には砂金がPA左に進入し、折り返しを大屋が合わせるがゴール枠外に。24分には、面矢のロングスローからPA手前にこぼれたボールを堀越が右足ボレーで合わせるも、クロスバーを直撃した。32分には最後の交代カードを切り、FW岡田侑也(4年=東海大高輪台高)に代えてFW山田泰雅(1年=厚木北高)を投入した。

 しかし、東海大を思わぬアクシデントが襲う。後半35分、ゴール前で投入直後の山田と神大GK山川卓己(4年=清水ユース)が激しく交錯。山川は大事に至らなかったものの、山田は負傷してプレー続行不可能となり、担架でピッチを後にした。東海大は既に交代枠を使い切っていたため、数的不利のまま戦うことになった。

 後半37分には、神大が追加点で試合を決める。右CKを得た神大は久保田が左足キックを放つと、先制弾を決めた白井がまたしても右足を一閃。「デジャブ来たな…」と白井も錯覚を語るほどに、先制時と似たような形で再びゴールネットを揺らした。

 試合はそのまま終わり、守り切った神大が2-0で今季初の白星を獲得。今季から指揮官に就任した関森悟監督は「ずっと押し込まれる時間の中で、自分たちがやろうとしたことはできていなかったんですけど、最後まで無失点で終わったっていうのはよかった」と今季初の完封勝利に目を細める。得点について「セットプレーはずっと練習でもやってきていた」と手応えを感じつつ、「ちょっとできすぎだとは思うんですけど」とほとんど同じ形で決まった2ゴールには驚きを示していた。

 一方、東海大の後藤太郎監督は「ロングスローだったりロングキックだったり、作戦通りには進んだんですけど」と試合を振り返る。「トレーニングで何とかなるならトレーニングで何とかしたい。決定力不足です。もう間違いなく」とチームの敗因を挙げ、悔しさをにじませた。

(取材・文 石川祐介)
●第92回関東大学L特集

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