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「宇佐美ですか…」西野監督がかつての教え子に期待するのは!?

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日本代表FW宇佐美貴史

 高校2年生の09年だった。飛び級でガンバ大阪のトップチームに昇格したFW宇佐美貴史。そして、当時G大阪を率いていたのが、現日本代表監督である西野朗監督だった。

 11年シーズン途中に宇佐美はバイエルンに移籍し、西野監督は11年限りでG大阪から離れた。「僕がガンバから移籍して、しばらくして監督もガンバを辞められた。それからは全く会っていなかった」(宇佐美)。西野氏が技術委員長に就任した16年3月以降は顔を合わせる機会もあったが、それまでの間は会う機会がなかったという。

 しかし、8年ぶりに2人は再び師弟関係となった。ガーナ戦に向けた日本代表合宿初日を終えた宇佐美は、「最初にプロキャリアをスタートさせた監督ということで、巡り合わせという部分はある」と西野監督との縁を感じつつも、「僕のやらないといけないことは変わらない」と、かつての“師匠”が日本代表監督に就任しようとも、自身がやるべきことは変わらないことを強調した。

 そして、練習後の取材対応で宇佐美についてのコメントを求められた指揮官は、「宇佐美ですか…」と少しだけ笑みを含ませつつ、「あんまりヘディングシュートを見たことがないから、ヘディングだけは褒めました」とブンデス2部最終節ニュルンベルク戦で決めたゴールを称賛。そして、かつての“弟子”への期待を口にした。

「非常に厳しい競争をして、ポジションを勝ち取っているし、非常に認められた存在でもある。やはり彼の魅力はフィニッシャー。シュート力があり、いろいろなバリエーションも持っているので、代表でもできるだけ、相手ゴールに近いところでのプレーを期待している。それが彼の特長」

 今季、宇佐美がアウクスブルクから期限付き移籍で加入したデュッセルドルフはブンデス2部で優勝を果たし、来季の1部昇格を決めた。宇佐美はシーズン途中から定位置を確保すると、第23節からは4試合連続ゴールを記録するなど、攻撃の軸として活躍して28試合8得点の記録を残した。当然、1年間での成長も感じており、「点を取るために、どういうポジションにいないといけないか、どういう走りをしないといけないかを少しずつかんでいる。そういうものを感じながら、結果としてのフィードバックもあって手応えを感じている」と胸を張る。

「ゲームを作るだけでなく、フィニッシュに絡む回数を増やし、意外性やイマジネーション豊富なプレーを期待したい」。西野監督がそう語ったように、宇佐美に求められるのはゴールに絡むことだ。ロシアW杯行きのチケットを手に入れるため、宇佐美はガーナ戦に向けて闘志を燃やす。「爆発的なギアを入れることができるか。伸びしろのある一週間の合宿期間にしたい」と力を込めた。

(取材・文 折戸岳彦)

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