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日本に向かうイニエスタへ。元同僚シャビの手紙「初めてアンドレスのプレーを見た日の…」

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2015年、共にビッグイヤーを掲げたMFシャビとMFアンドレス・イニエスタ

 カタールのアル・サッドでプレーするMFシャビ(38)が、バルセロナで一時代を共に築いたMFアンドレス・イニエスタ(34)に向けて、感謝の手紙を送っている。スペイン紙『アス』が20日、感動的な文面を公開した。

「初めてアンドレスのプレーを見た日のことは、いまでも覚えているよ。僕は少年だったし、彼はまだ子どもだった。クラブの誰もが僕に言ったものだよ。『シャビ、あの男の子はいずれ主になるよ』ってね」。共にバルサのカンテラ(育成組織)で育った2人は徐々に関係性を深めていった。

 共にボールスキルの高い選手であるだけに、2人は似ているという向きもあったという。だが、シャビの思いは違った。「彼のプレーを見た時、僕は自分に向かって言ったよ。『何ということだ。これは僕のプレーではない。違った選手だ』」。それは数年後、ジョゼップ・グアルディオラらが証明する。2人はピッチ上で異なる個性を放ち、立派に共存して見せたのだ。

「アンドレスは私にとって、スペインの歴史で最も才能あるプレーヤーだよ。素晴らしい才能を持っている。われわれがこの人間について語る時、もはやそれはスキャンダルだ。あらゆる意味で素晴らしい人間だから」

 ときには詳細なプレーの分析を加えたり、ときには「筋力が必要だ」と諭してきた敵を当てこすったりしながら、4歳下の後輩を称えたシャビ。スペインの歴史で初めてW杯王者になった2010年には負傷が危ぶまれながら、決勝戦で劇的なゴールを決めたことについては、「強い気持ちを持って乗り越えてくれた」と振り返った。

「アンドレス、僕はフットボールの第一線を退いたようなものだけど、君もバルサを出る時、それがどういうことか分かると思う」。日本に向かおうとする同僚に向けての言葉をつづったシャビは、次のように締めた。「どこに行っても、みんなが何を欲しているのか見てみよう。それは君が成し遂げてきたことだ、マシーン」

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