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[MOM2513]清水桜が丘MF八木亮太(3年)_「身体能力でサッカーやってきた」MFが破壊力十分の突破、ロングスロー

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強引な突破で右サイドに穴を開けた清水桜が丘高MF八木亮太

[5.26 総体静岡県予選準決勝 常葉大橘高 1-1(PK4-5)清水桜が丘高 草薙陸上競技場]

「身体能力でサッカーやってきた。縦の速さとか僕の個性だと思っている」と笑顔で語るフィジカル系のサイドアタッカーが清水桜が丘高に勢いをもたらしていた。

 この日、負傷欠場したMF川口慶祐主将(3年)に代わり、キャプテンマークを巻いたMF八木亮太(3年)は前半3分に右サイドでの突破から決定的なクロス。その後も50m走6秒ジャストのスピード、そして片瀬晴城監督が「普通は閉じているドアが開いた時に入っていくけれど、(彼は閉じている)ドアをこじ開ける(微笑)」と評する突破力を発揮し、右サイドの攻防戦で主導権を握っていた。

 縦への仕掛けでクロスまで持ち込む八木は、前半終了間際にアーリークロスでも決定機を演出。そして「人よりも柔らかいと思います」という肩を活かしたロングスローが相手の脅威となっていた。昨秋の選手権予選準決勝でもゴールを演出しているという“飛び道具”。低い弾道で距離の十分に出るロングスローでゴール前のシーンを増やすなど、特に前半は誰よりも目立つ存在だった。

「あまり考えていなかったんですけれども、川口がいないというのと、僕が代わりにキャプテンを任せられたというのがあって、『自分がやらないといけない』と。最初から出していきました」。キャプテンマークを巻いた責任感も手伝って試合開始からオーバーペースで飛ばした八木だが、そのツケを払うことになった後半は失速。右サイドを強引に打開もしていたが、運動量が落ちてミスが増え、前半の活躍を持続することができなかった。

 ただし、PK戦1人目で決めた右足シュートを含め、チームの牽引役として勝利に貢献。八木は「(自分は)前に出るスピードだったり、ヘディングもそうですし、身体能力という個性でやっている。後半の体力が課題なので、そこはこの一週間でどうにかできる問題ではないけれども改善していきたい」と語っていた。決勝で対戦する藤枝東高も警戒していた“フィジカル系”アタッカーが決勝でも個性を発揮して、全国出場を決める。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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