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明治大注目ルーキーたち…稲見、西矢、杉浦、岡庭を直撃!

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明治大の注目ルーキーを直撃

 関東大学サッカー界には今年も多くの注目1年生が入部した。そんな入学間もないルーキーたちを直撃。第2回は明治大編だ。



MF稲見哲行(←矢板中央高)
 冬の高校選手権で4強に進出した矢板中央高の主将。大会優秀選手に選ばれ、全日本高校選抜で欧州遠征を経験した。


―大学生になったという実感はありますか?
「大学の授業とか受けて大学生になったと感じますし、施設もすごい。都心の生活に慣れてきたというか、栃木は田舎だったので、慣れてきました」

―寮生活も慣れましたか?
「高校は実家暮らしだったので、寮生活は初めてなんです。厳しいですが、成長できる環境だと思います。親のありがたみを感じながら、学んでいきたいです」

―東京は誘惑も多い。
「たくさんの誘惑があるとは思いますが、1年生の間はそういうのはシャットアウトして、仕事(寮内の役割)もあるので、サッカーと学業に集中して、自分の成長のために、3、4年生になったら自分に集中できると思うので、そこまではしっかり頑張りたい」



―明治大の練習で感じることは?
「すべてが高校の時以上。守備の部分で高校でも意識していましたが、明治はすごく意識している部分で、そこはまだまだだなと思います」

―レベルの高い先輩たちがいる。
「岩武(克弥)くん、上夷(克典)くんは強いし、何より上手い。そういう選手が試合に出ているので参考になる。トップチームの人がセカンドの練習に参加してくれるので、盗もうと思って見ています」

―今の課題は?
「ビルドアップが課題。守備面では矢板でやっていた分、距離感を言われることはなくなってきたけど、トップチームでやるためにはビルドアップの部分を伸ばさないといけない。CBをやっているのですが、ロングキックで質を上げていきたいです」


MF西矢健人(←大阪桐蔭高)
 大阪桐蔭高の主将としてチームを統率し、昨年はプリンスリーグ関西を圧勝。高校選手権では9年ぶりに激戦区大阪を勝ち上がり、母校を全国の舞台へと導いた。



―明治大での生活には慣れましたか?
「2月の初めから入寮しています。だいぶ生活には慣れてきましたけど、この生活サイクルの中で結果を残していかないといけない。関東に行かせてもらっているし、スポーツ推薦で来させてもらっている。トップでやることがすべてではないけど、頑張っていかないといけないと思います」

―高校時代も寮生活だった。
「桐蔭の寮は携帯電話がNG。学校自体も最初はダメだった。僕らが2年の時に携帯はOKになったんですけど、それまでは所持もダメだった。寮はそのまま携帯電話を持つことはダメで、コミュニケーションツールがないので、よくみんなで部屋に集まってしゃべったりしていました。部屋にテレビもないので、本や漫画とかを読んでいた。だから楽しみを見つけながらみんなでやっていました」



―明治大サッカー部に入って感じることは?
「明治は3原則、切り替え、球際、運動量を大事にしている。それは練習参加した時に聞いていて、そういう部分が自分には足りない。自分はそこまで対人とかが得意ではなく、自分に足りないと思っていたので、ここを選んだのもある。その3原則のレベルを上げて、さらに自分の持ち味を消さないようにして、もっと選手として成長できるのかなと思います」

―明治大は多くの名選手を輩出している。
「明治は上下関係も厳しいですし、礼儀も大切にしている。そういう意味では人として成長できると思うし、サッカーだけではないと思っています。人生の中で7年間寮生活になる。親への感謝は離れないと分からないというか、そういう部分ではいい経験をさせてもらっています」


MF杉浦文哉(←名古屋グランパスU-18)
 昨年の名古屋U-18の10番。13年のU-15日本代表から世代別代表の常連で、今年1月に行われたU-19日本代表の合宿メンバーにも選ばれている。



―初めて地元愛知県を出ることになりました。
「生活にはだいぶ慣れてきました。去年のクラブユースが終わったあとにトップチームへの昇格がないと言われて、そこから大学に進学すると決めました。それから明治大の練習に参加させてもらって、明治大のセレクションに参加させてもらいました。大学に行くなら関東と思っていました」

―自信はあった?
「代表でやっていたので、自信はありました。でもすぐに怪我をしてしまって、今は後十字靭帯を痛めています。去年の11月にヘルニアで離脱して、3月に復帰したんですけど、1週間くらいで筋肉系の怪我。それで復帰した初日に後十字靭帯を痛めた。だからこっちに来てほとんどサッカーをやっていません。復帰は7月末。でもネガティブには考えていなくて、体作りの期間に充てたいです」



―明治大サッカー部に入部して感じることは?
「サッカーに対する熱量が凄いと感じる。自分がサッカーに集中して成長できるなと感じる部分が多くて、メンタル面や人間的な面でも先輩からいろいろ教えてもらっている。サッカーだけじゃなくてというところがこのチームの強みだと感じます」

―初めての寮生活もやっていけそう?
「最初、寮はびっくりしましたね。でも頑張るしかないので。学校に行けば他の体育会の友達もいますし、ほかの一般生の友達もいる。これからもうちょっと増やしていきたいです」


DF岡庭愁人(←FC東京U-18)
 運動量豊富なSB。16年、17年とFC東京で2種登録され、J3で通算16試合に出場した。目標はクラブ、そして大学の先輩である長友佑都だ。



―すでにJ3経験があることは強みですね。
「プロとして生活がかかった選手と対決出来たのは、自分の中でかなりいい経験になったなと思っています」

―明治大を選んだ理由は?
「自分はトップ昇格を目指してやっていたが、それが叶わなくて、どこで一番成長できるかと考えたときに、明治大に入って個を鍛えることを徹底したいと思いました。練習会に参加して、成長できると思ったので、入学しました」

―クラブの人にも相談した?
「強化の人とは結構話し合いました。プロというのは常に意識していて、ほかのプロでチャレンジしようかとも考えたんですけど、自分はFC東京が好きなので、それだったら大学に行って、人間として成長して、サッカーで帰れるようにというのを考えました」



―今は明治大のレベルの高さを感じているところだと思います。
「(栗田)監督とも話して、トップの選手と足りない部分は分かっている。単純に個で負けないとか、自分のサイズが小さい分、運動量もっと上げて、ほかの人にない特徴を出していかないと、トップで出られないと思う。そういうところは意識しているけど、まずはこの環境についていけるかが大事になると思います」

―ポジションにこだわりはありますか?
「サイドバックで勝負したい。左でもいいんですけど、利き足が右なので、できれば右。でもどっちのサイドも出来ないといけないと思う。とにかくサイドバックで出たいです」

大学サッカーのリズムにも慣れないといけない。
「まず朝練が違う。ユースの練習は学校が終わってから練習して夜遅くに帰るという感じでした。今は朝練をしてから学校に行く感じなので、そこの慣れがまだなのかなと思います。サッカー部の仲間だけじゃなく、勉強で入ってきた人とも同じ授業を受けるので、楽しいです。今はちょっとずつ友達も増やしていっている感じですね」

(取材・文・写真 児玉幸洋)
●第92回関東大学L特集

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