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[MOM2518]綾羽MF松本斎(2年)_「アイツは凄い」。プレーと声で牽引する2年生キャプテン

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2年生ながら綾羽高の主将を務めるMF松本斎

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[5.31 総体滋賀県予選準決勝 綾羽高 1-0(延長)近江高 布引]

 2年ぶりのインターハイ出場を目指す綾羽高のキャプテンマークは2年生が巻いている。副キャプテンを務めるCB浦山昂泰(3年)が、「アイツは凄いと思います。試合で一個上に対してはなかなかキツく言えないと思うんですけれども、誰に対してもアイツはキツく言えるので。2年生でプレーもしっかり安定していて凄いと思う」と称賛するMF松本斎(2年)が新チームのスタート時から継続して主将を務めてきた。

 その松本は雨が降ったり、止んだりする難しいコンディションの中で行われた準決勝で存在感を発揮した。岸本幸二監督から直接のアドバイスに加え、サッカーノートにも指示されていたという近江高のキーマン、FW槙山佳祐主将(3年)封じを全う。槙山を常に射程圏内に収めながら、彼にボールが入ることを阻止し続ける。

 そして、4バックの前で背番号5は防波堤に。岸本監督も責任感の強さと賢さなどを高く評価する2年生キャプテンは、槙山をシュートゼロに封じたのに加え、自信を持っているセカンドボールを拾う部分でも高い貢献度を示し、勝利をもたらした。

 元々、松本は2年生の学年リーダー。3年生からの信頼を得て主将に指名されたのだという。当初は遠慮もあったようだが、「サッカーで年齢は関係ないと思うので、遠慮するんじゃなくて試合に出ているならばリードして自分がまとめていきたいと思っています」と切り替えて、上級生に対しても厳しい言葉をぶつけてチームを一つの方向に向かせている。

 特にピッチ外では、いずれも3年生のリーダー格である浦山、右SB並松明怜(3年)、MF畠山逸基(3年)が責任を持ってサポート。その支えもあって松本は「自分はまとめることに専念してやっています」とやるべきことに集中し、試合での結果に繋げている。

 昨年敗れている決勝で松本は、スタンドで応援してくれている3年生のために全力で戦い抜くつもりだ。「自分がチームを引っ張って3年生に絶対に後悔させないように。出れていない3年生やスタッフや保護者の方を絶対に全国に連れて行ってあげたいという気持ちをずっと持っている。その気持ちを全面に出してやっていきたい」。2年生リーダーが決勝でもチームの先頭に立って戦い、勝って、支えてくれてきた先輩たちとともに優勝を喜ぶ。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2018

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