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[MOM2521]立正大淞南MF山田真夏斗(2年)_「キックの感覚が素晴らしい」MFがチーム救うミドル弾

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後半アディショナルタイム、劇的な同点ゴールを決めた立正大淞南高MF山田真夏斗

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.2 全国高校総体島根県予選決勝 立正大淞南高2-1(延長)大社高 浜山公園陸上競技場]

 1点をリードされ、刻々と残り時間が少なくなっていく。攻め込んでもゴールが割れず、追い込まれていた立正大淞南高を救ったのは、3年生が占める先発メンバーで唯一の2年生、山田真夏斗だった。

 後半アディショナルタイム、CKのこぼれ球が目の前にこぼれてくると、ダイレクトで右足を一閃。「ゴールを見たら、左サイドが空いているのが見えました。あの状況でボールを止めても意味がない。来たら打つ、というイメージだった」というミドルシュートが、狙い通りに左スミに突き刺さった。

 守備的MFの一角で攻守両面のハードワークに加え、機を見た前線への縦パスやサイドチェンジなど、攻撃のスイッチを入れるプレーでも貢献するのが持ち味。リスタートのキッカーも任されており、南健司監督が「キックの感覚が素晴らしい」と語る精度の高さで、多くのチャンスを演出している。

 唯一の2年生スタメンだが、「3年生がみんな優しくて、自分にとっては、とてもサッカーがしやすい環境です」。劇的な同点ゴールの後は、歓喜の応援団が待つスタンドの前で3年生たちの手荒い祝福を受け、「ゴールを決めて、3年生の役に立てたのが一番うれしい」と喜んだ。

 大仕事をやってのけたとはいえ、試合全体のプレー内容には満足していない。「自分の持ち味はまったく出せていませんでした。全国では強い相手と戦うので、もっとレベルアップしなければいけないし、チーム全体で走れるようにならなければいけない」と反省ばかりが口を突いた。自らの得点で切り開いた全国総体では、自らの武器と語る「スルーパス」でチャンスを作り出すプレーも交え、これまで以上の大暴れを誓う。

(取材・文 石倉利英)
●【特設】高校総体2018

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